MGシナンジュはすごくスバラシイキットですが、やや複雑すぎる構成であるのと、自重が重いわりには関節が弱いのでポーズが不安定だったり、部品外れしやすい部分もあり対策が必要です。なので今回はポーズ半固定で製作しました。エス立ちポーズに特化することを目標にします。また、いちぶの関節などが破損しやすいようですので注意するべき所をメモしながらいきたいと想います。
このシナンジュは一度完成し写真を撮ったあと、さらに2度の改修をくわえて写真撮影をしました。なので一部の仕上がりに時差&差違があります。

第一段階の完成写真。S立ちポーズを強調したかったので、機体を隠してしまうシールドはオミット。プロペラントも細く短くボリューム不足だったのでオミット。優秀なキットなのでノーマルで仕上がった作例が多い中、すこしでも個性が出せたら、と思いながら作りました。

第2段階の完成写真。シールドを右手に持たせてみたら良いシルエットになりました。プロペラントタンクは大型化して、強調。













今回いちばん意識した、脚の角度とアウトライン。大河原的ライン。

脚から造っていって、腰は上半身の角度も決めていきます。


すこし引きの視点から。

ベースと足裏をネジにて固定しています。


ヘッドの改修はモノアイ・バルカン・動力パイプの3点をディテールアップします。

まずはモノアイです。プラモプラスの レンズ2.5mm と 丸皿3.2mm がピッタリです。瞬間接着剤で取り付けるだけです。

ちなみにこれがノーマルのモノアイ。これのマウントだけを利用します。


レンズはグリーンやオーロラなどなどを試してみましたが・・・

今回はレッドを選択しました。

丸皿B3.2mm はこんな感じです。
つぎに動力パイプ。

これがノーマルパーツ。チェーンBシルバー に置きかえます。

動力パイプ部分を丁寧に切り落とします。

チェーンBの太さは1.5mmなので、それを通す穴を開けます。1.5mm〜1.7mmくらいがちょうど良いです。

瞬間接着剤にて固定。このようにチェーン部分だけを先に作っても良いのですが・・・

ヘッド全体の塗装が終わってからチェーンを取り付ける手順でもOKです。

一カ所ずつ瞬着にて固定しながら配線していきます。あせらず、しっかり固定するように充分時間を取りながら行うとキレイに仕上がります。


次にバルカン砲口です。

インナーフレームのこの部分は必要ないので(ジャマなので)切り落とします。

ここは ソケットB2 を差し込むだけでイイ感じになりました。

これでヘッドユニット、完成です。
モノアイはほとんど見えなくなってしまいましたが^^;
動力パイプもほとんどみえなくなりましたが・・・バルカン砲口はキラッとアクセントになりました〜
マニピュレータの製作です。

この時点で加工したのは、中指・薬指・小指の分離です。カットするだけで独立可動させられるので指に表現を持たせたい場合の定番ですね。


人差し指の可動範囲を拡大するために、指の付け根の親指側をカットしました。

こんな感じです。

これによって、人差し指が大きく外側に開くようになります。

今回は腰に手をあてたポーズを目指します。自然に腰に沿うように、自分でも同じポーズをとりながらピンセットによって指一本一本の角度を調整します。

指の角度が決まりました。けっこう微妙な表情になることがわかります。

注意!手のひらと、人差し指〜小指を結合するボールジョイントの受けの部分は非常に折れやすいです。折れないにしても、保持がゆるく不安定。なんらかの調整をするとイイと思います。今回はポーズ重視なので接着固定しました。
ここから上腕です。


丸いモールドが多いので、ドリルで穴を開けて ボール や アポジ を埋め込んでいきます。

ここは アポジ3mm ですね、2mmでもOKです。それと チェーンB 1.5mmシルバー がピッタリ。

肩から下がるアーマーのノズルは ノズルBセット 。

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なお、手首についているボールジョイントが弱く折れやすいです。
特に手首を取り外すときには要注意。

ここ、固いです。
かなり組み立てた後に気が付くことになるので修正もメンドウです、
あらかじめ注意し様子をみながら組み立てて下さい。

腰回りの動力パイプは アポジ4mm をつかいました。心材に1.5mm〜2mmくらいのスプリングを通し両端を差し込んで接着するだけです。

動力パイプの取り回しについてはよく質問を受ける部分なのですが難しいことはやっていませんのでぜひチャレンジしてください。見たかんじよりも簡単に出来ると想いますよ。

取り回しが決まったら、しっかり接着します。ここはあせらず、しっかり乾燥させて固定しましょう。

今回はS立ちポーズにしたいので、保持力のゆるい腰はベストな角度で固定。固定にはネジを使います。もし可動させたいときもネジを外せばOK。

上半身の重量が重いので、ネジ打ちも多めに。

この腰軸受けもゆるいです。ネジで固定しました。可動派の人もなんらかの対策をしないとちゃんと立たせられないと想います。



背中は ノズルAセット の縦2連。
腰の製作の要点は、ちょっと変則な動力パイプですね。

アポジ4mm を使っています。


作り方は、キットのパイプ部分を切り落とし、ベースのみを使用。そのベースに1.5mmの穴を開けて コアスプリング1.5mmを接着固定。充分乾燥。コアスプリングに アポジ4mm を通していきもう一端を接着固定。
コツといえば強いていえば、難しい作業とは考えず、焦ったり近道を考えず地道に丁寧に作業する。そのほうが簡単でキレイにしあがります。

サイドアーマーは ノズルC がピッタリです。




基本的にはノーマル手順で組んでいますが、S立ちのための可動範囲の拡大とヘタリがあるので関節摩擦を強めに調整しました。

シリンダーがありますので、いつも通りメタル化します。プラをヤスって塗装するより、メタル化した方が早くてキレイ。

シャフト部分を切り落とし、1mmを穴を開けます。

変換シャフト2-1mm を差し込んで、適当な長さでカット。

イイ感じになりました。




アポジ2mm、3mm や ステンレスボール などでディテールアップ。

ノズル系はあらかじめまとめて造っておくと製作がスムーズです。

PPノズルC の組合せ。

真ん中のノズルは、ノーマルの取り付け方だとほとんど隠れてしまい左右のノズルとのバランスがとれなかったので、ゲタで高さを調整していたらノズルCを2段にしたあたりがちょうど良いバランスになりました。

まず、ノーマルのプロペラントタンクがシャキッとしない感があったのでプラパイプとレジンの削りだしから製作しました。

上2個が自作したもの、
一番下がノーマルです。


ジョイント部はキットから移植したのですが強度が足りなかったので・・・

ネジC01 で留めるようにしました。

先端には PPノズルAセット

バックパックも PPノズルAセット がピッタリでした。






最初、第一段階の完成状態では、銃を持たせない素手でのポーズを作ったのですが手首をもう一つ用意してライフルも持たせられるようにしました。

ライフルは元デザインもキット状態も良かったので、ほぼノーマル。
アポジ や ステンレスボール でディテールアップ。

センサー部分は レンズ・ゴールド2.5mm、4mm、6mm と 丸皿3.2mm、5mm、7mm、9mm
を使いました。すべては接着するだけで簡単装着です。

もともとのデザインではこんなにセンサーは多くないのですが、ここはちょっと見た目のバランスを取ってセンサーをふやしました。




シールドも悩みながらの製作になりました。当初はオミットする予定でしたが、落ち着く場所が見つかったので製作再開です。

仮組で組んだりバラしたりするときはダボ穴を切り広げたりグリスを塗ったりして、力のいらない作業にできるように工夫しています。



最初、紋章はキットそのまま塗装で表現したのですがどうもしっくり来ない。思い切って削り落として平らに整面しまして、再塗装。

デカールにしました。枠が黄色で紋章も黄色だとダブル黄色がぼけてしまうのがイマイチの原因のようです。こういうときは3色にしたほうが良いですね、これが三色問題です。

赤も含めれば基本4色になります、このほうがしっくり来ますね。ただ、実際の塗装は8色くらい使っています。これで色が決まったので、ことあと本塗装に入ります。

が、このように、けっこう手を加えた割りにはほとんど見えなくなってしまいますが今回はこのポーズにはちょうど良かったと思います。

キット販売時から造り始め、ずいぶんと時間がかかってしまいましたがシナンジュの仕上がり感としては気に入ったモノになりました。
いろいろ悩んだのでお待たせしてしまった事もあり少し焦りや反省もしましたが、無事仕上がりまして、参考にさせてもらったサイト様&製作者様、そのほか僕のモチベーションを刺激してくれた人たちには感謝です。ほんとうにありがとうございました。
※ 今回の制作で使用したメタルパーツセットとPPカラーセットを【ぷらもぷらす】で販売してます。
みなさまに、楽しい模型ライフを!