HGUC YAMS-132 ローゼンズール

作品番号 T34

 

ずっと作りたいと思いつつ、塗り分け等に時間がかかりそうでなかなか制作時間の取れなかったズール系。今回オーダーを頂いて念願の制作をすることができました。

 

 

 

 

 

 

ここから制作風景です

 

いつもどおりキットは複数用意し、まず最初に仮組みを行いました。これを観ながら本番制作を行います。

 

立体感の弱いモールドをメタルパーツやアフターパーツに交換。これをキット全体に施していきます。

 

HGUCはパーツサイズが小く、裏側リブとの干渉が多く起こりがちなため、パーツ選別や本体加工はノギスでサイズを測りながら行います。面の広いMGよりもHGUCのほうが難しい一面です。

 

最近のガンプラは、右側のようにパーツ断面に押し出しピン跡があります。これが正面や合せ目に悪影響を及ぼす場合があるので、ヤスリで正面します。ただしヤスリしないほうがいい場合もあるので、状況によって判断します。全パーツにそういった判断と処理を行っていきます。

 

 

これは断面のエッジが逆エッジになってるパーツです。部位によってR面やC面に加工します。これも全パーツ意識して行います。

 

ある程度ヤスリがけが終わったら中性洗剤&ブラシ、超音波洗浄、脱水、乾燥を行います。このあとさらに整形&洗浄を繰り返していきます。

 

ローゼンズールは紋章やホワイトラインの塗り分けがあります。筆塗りかマスキングか拭き取りか、部位によってベストを探っていきます。

 

元デザインとアニメ劇中とキットでは、物理的にホワイトの配置を同じにすることができません。キット制作では「もし実機だったら何処で塗り分けるか」「キットでのベストの塗り分け」を考えてホワイトをアレンジしました。

 

頭部はベーシックな構成です。モノアイを仕込むスペースが足りないのでフレームを削り込み、レンズ2.5mmを装着。動力パイプはチェーン1.0mmに交換。また鼻先はスキマがある感じがしたので、最終的に丸モールド(丸皿3.2mmマイナスリベット2.5m)を追加しています。

 

胴回り。動力パイプをメタルパーツに交換します。そのさい曲げ半径が足りないので、腰を一段細く加工しました。これによって動力パイプが胴体にピッタリ添うようになりました。

 

上半身と腰の動力パイプは、動力パイプ3点セット Φ3mm を2セット使いました。簡単な加工で取り付け出来ます。面取りパイプJ3mmを単品で使用する場合、上22個x左右、下8個x左右になります。

胸の丸モールドは丸皿3.2mmマイナスリベット2.5mです。

 

ローゼン系紋章塗分けは、エアブラシ・筆塗り・マスキング・筆塗り・エナメル流し込み・エナメル拭き取りなどなど、塗分けテクニックを全て導入しました。これもMGよりHGUCのほうが難しい部分です。

 

写真左側の2箇所はほとんど隠れてしまう部分ですが、他の部位と共通性をもたせるようにディテールアップを行いました。

 

肩のパーツは、後ハメ加工・接着・合せ目消しを行い、一連の塗分けを行いました。また白ラインが間延びしないように塗分けラインを変更しています。

肩先端はPPアポジ3mmx6個x左右です。いつもどおり2.2mmの穴を開けて差し込むだけの簡単加工ですが、ベースのパーツが壊れやすいので神経をつかう部分でした。

 

合わせ面は接着だと面が広すぎて間延びしてしまうので、段差モールドを追加。ついでに塗装や加工がしやすくなりました。ツノは先端を尖らせて、面取りも変更。この前腕の部品群はスナップフィットが固すぎるのでMKカットすると組み立てや塗装が楽になります。先端のマズルはPPアポジ3mmです。

 

上半身の完成が近くなってきました。

 

ここから下半身の制作風景です。

フクラハギのパーツ。ここはなぜか逆エッジ(赤線)とR面(緑線)が混在しています。下の赤線はR面に処理します。上の赤線は・・・

 

段差モールドにしました。

 

 

この動力パイプは行き先が消失しています。ローゼン系はもともと様式美MSなので多少のムダさも豪華さになるのですが、こういった機能破綻したデザインはローゼン系のやや辛い部分です。どうやっても行き先が作れないので思い切って終端装置的な処理にし、アッパーマウントまたは大気開放ウェイストゲートのイメージで作りました。

 

ベクターノズルはアフターパーツで。クルブシの丸はPPアポジ2mmです。

 

写真左上、ポリキャップ軸の下のリブを切り取ると可動範囲が広がります。ヒザは丸皿6mmとマイナスリベット5mm。

 

時間軸は前後しますが、アニメ中のカラーリングと実際の塗装を比べて色味を調整しているところです。目的は色を合わせることでではなく、コントラストとバランスをチェックしています。

 

テールバインダーのフレームパーツです。デザインなのか抜きの制限なのかディテールが不統一になっていたので、少しアレンジしながら調整しました。

 

ローズビット(サイコ・ジャマー)は面取りをしたあと、PPアポジ2mmと2.5mmを使用。

 

リレーインコムは一つ一つ開口しました。キット付属のリードラインは強度も見た目も貧弱なので、1.5mmのスプリングがチェーンを通すことにします。

 

背面ユニットもディテールアップ。

 

シールドにはレンズ4mmx3と6mmx1を使用。

 

 

 

おまたせしました、ローゼンズール完成しました。

 

 

※リクエストがあれば、このローゼンズール制作で使用した専用パーツセット・カラーセットの販売もできます。気軽にお問い合わせください。

 

 

最後まで観て頂いてありがとうございました。 みなさんの感想やリクエストが僕の製作の励みになっています。 よろしかったら気軽にメールなどくださいませ。

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