MGシナンジュの製作依頼をいただきました、ありがとうございます。
最近はチタニウムフィニッシュのシナンジュを作ることが多かったなかで、久しぶりの全塗装のシナンジュになります。基本的には7年前に作った M13シナンジュ をベースにして、最新のパーツと塗装で仕上げました。
※使用したメタルパーツ類は文末にまとめて記載してあります。
以前のシナンジュと一番変わる部分は、動力パイプがPPアポジ4mmから 面取りパイプJ4mm に変更したことです。パイプの肉厚が薄いので取り付けがしやすくなりました。また曲げ半径とスキマ耐性が大幅に向上したので胴体にそったきれいなラインにすることができます。
上下のパイプ共にキットのスプリングを芯にして 面取りパイプJ4mm を通すだけで簡単に取り付けができます。パイプの数は上が20個X左右、下が21個X左右です。下のパイプは少し余裕があったのでお好みで1・2個減らしてもいいと思います。
フレーム等の処理はこれまでのシナンジュ制作で蓄積したベストの方法で組み立てていきます。左右対象や腰の傾斜などを、ノギスを使って正確に固定していきます。
頭の丸モールドは、丸ビット3mmで面取りすることで数段キレイになります。
以前に制作したときに書き溜めたメモがあるので、バリやヒケがある箇所の早期確認や最善の加工方法などを、悩むこと無く効率よくすすめることができます。長時間作業するより、集中して短時間で工作するほうが統一感が出てきれいに仕上がります。
※工作に集中してるとカメラ撮影を忘れたりピンぼけになったりすることもあります。でもカメラに気を取られて集中力が途切れるより、制作物を優先するようにしています。
ヒケ処理、C面R面加工、段差モールド追加などなど。
マニピュレータのような小さい部品はランナーに付けたまま加工すると精度が上がります。部品単体のときは強度のあるピンセットでつまむと強度とブレが安定してヤスリがかけやすいです。僕が小部品のヤスリがけに使ってる肉厚で強度のあるピンセットはこれです。
ある程度ヤスリがけが終わったら中性洗剤&ブラシ、超音波洗浄、脱水、乾燥を行います。このあとさらに整形&洗浄を繰り返し。整形が終わったら塗装に入ります。
今回はフレームの塗り分け色をすこし増やしました。
モノアイは丸皿3.2mm+レンズ2.5mm、バルカンはPPアポジ1.5mmがそれぞれ簡単に取り付けられます。首周りにはチェーン1.5mm、少し加工が必要ですが瞬着があれば比較的簡単に取り付けられます。
紋章の塗り分けは時間がかかる部分なので、いちばん最初に工作をはじめました。お問合わせの多かった 紋章塗分けに使ったカラーはこちらで販売してます。
同様にシールドも塗り分けていきます。またシールド中央の紋章は、削り落としてデカールで仕上げます。
今回も立ちポーズ優先で、ヒザ等の関節は固定するか強度調整を行いました。
カカトのシリンダーは 変換シャフト3-1mmがピッタリです。
足首をディスプレイベースに固定しています。
なお今回は、ヒザ完全固定・足裏とディスプレイベース固定(ネジで取り外し可能)・下半身は実質固定。腰から上は可動を残してあります。シールドを左手に装着することも可能です。右手はライフルと完全固定。左手は人差指中指薬指子指の付け根が固定してあります。
本体がほぼ出来上がりました。
これから武器&シールドの制作内容です。
スライド金型の場合、このようにスライド方向の抜きが荒れている場合が多いです。まず基準になる肉厚の整面をしてから、丸ビットを使ってC面面取りを行います。
固定が必要な場合、その構造や応力や見栄えによって、接着やネジなどを使い分けます。
ライフルは基本通り。丸皿とレンズの組み合わせと細かいメタルパーツを埋め込みました。また今回は塗り分けを増やしました。
ビームアックスはビーム放出面が荒れているので整面。曲線マスキングを使って塗り分けました。
シールド裏側のアタッチメント類にメタルパーツを多めに配置。主に丸皿+マイナスリベット、PPアポジ、ステンレスボール等を使ってます。
シールド中央はデカールで仕上げました。
シナンジュを含めてガンプラは左前から見るのがいちばん良い構図になります。しかしシールドが左にあると機体が隠れてしまう。ディスプレイや構図を考えて、シールドを右手に持たせる思い切ったアレンジも大切と思います。
プロペラントタンクはキットのものは使用せず、ぷらもぷらすのプロペラントタンクセットを使いました。
MGシナンジュ・アニメ版、完成しました♪
使用パーツ
・モノアイ=丸皿3.2mm+レンズ2.5mm
・頭部パイプ=チェーン1.5mm
・腰動力パイプ=面取りパイプJ4mmx82個
・腰左右のノズル=PPノズルCx4個
・前腕のスラスター=PPアポジ2.5mmx4個
・肩から下がるノズル=PPノズルBx4個
・ヒザのスラスター=PPアポジ3mmx2
・ヒザ関節=丸皿5mm+マイナスリベット4mmx4個
・くるぶしの上の小さいスラスター=PPアポジ2mmx4
・くるぶしのノズル=PPノズルCx6個
・ふくらはぎのノズル=PPノズルCx2個
・カカトのシリンダー=変換シャフト3-1mmx2本
・プロペラントタンク=PPプロペラントタンク
・ランドセル=PPノズルAx6個
・ライフルセンサー=丸皿5mm+レンズ4mmx3、丸皿3.2m+レンズ2.5mm、丸皿7mm+レンズ6mm
・シールドのランチャー銃口=PPアポジ5mm
・その他のディテールアップ=ステンレスボール、PPアポジ、マイナスリベットなどなど。
今回の制作で使用した主要パーツをセットにして「MGシナンジュ専用パーツセット-T37版」として販売しました。またPPカラーの「オレンジ紋章塗分けカラー5色セット」も販売中です。
みなさまに、楽しい模型ライフを!