MG MS-18E ケンプファー
キャンディ塗装

作品番号 U04

 

M様からオーダー制作を頂きました、MG ケンプファー・キャンディ塗装が完成しました。

 

 

 

ここから制作風景です

 

MGケンプファーは過去5機くらい作っていますが、前回制作から約6年ぶりになるので、まずは仮組みを行いました。金型が摩耗してたり、その修正のため以前は無かったダボが増えてたり。いろいろ調整事項が多くなっています。しかし道具や技術も進化してるので「より良いものが作れる!」という感触があります。同じキットを何度も作ると、とても勉強になります。

 

またマニュアルには過去の制作のノウハウがメモしてあります。これをベースにすることで、久しぶりの制作でも迷いなくスムーズに工作できました。もちろん最新のスキルやパーツも追加していきます。

 

なお、少しでも制作のプラス材料になるように、HGUCケンプファーも仮組みしました。カラーテストを行うのにもHGUCが役立ちました。HGUCケンプのレビューは別記事で書く予定です。

 

基本工作と同時進行でカラーテストを行いました。

 

銀色の粒子の大きさの選定がとても難しいです。粒が粗過ぎると下品なラメになってしまい、細かすぎると単なるクリアーになってしまう。サフ・ブラック・シルバー・基本ブルー・シャドウブルー・クリアーと6回以上の重ね塗装を行い、それがイメージと違う場合は最初からやり直します。

 

20回以上のカラーサンプルを作った結果、イメージ通りのカラーにできました。なお、メタリック&グロスは撮影が大変難しいです。写真では側面が真っ黒に写ってますが、実際には深いブルーになってます。

 

 

首周りの一体化された動力ハイプを切り取りました。面取りパイプJをつかってメタル化します。

 

首周りの動力パイプは「動力パイプ3点セット-3mm」がピッタリです。マイナスリベット2.5mmやステンレスボールも使用。

 

各所にあるヒケをパテなどで修正。機能不明瞭なリブやモールドの修正などなど。また今回は艶あり塗装にするため、3D曲面やエッジなどは滑らかなRになるように加工しています。これを全身に行っています。

 

ガンプラのロストテクノロジーとも言える「腰の弱さ」は、このケンプファーでも顕著です。ノーマルの腰ジョイントは全て取り払い、プラ板とネジにて固定します。

 

胸のパーツの小口。古いキットでも最新キットでも「小口の汚さ」は存在します。きっちり整面し、隣の面との面取りを行います。またこの部分は可動になっていますが、どうしてもピタリと収まらないので、フレームパーツを先に固定してパーツの位置関係をしっかり整えます。

 

腰回りは「動力パイプ3点セット-5mm」で、ほとんど無加工で簡単装着できます。

 

ヘッドのバルカンはPPロングアポジ1.5mm。

 

 

キットのマニピュレータはデザインも素材も古く、しかも大きさがバラバラでバランスが取れません。オプションパーツの中からサイズの合ったものを使いました。

代替のマニピュレータの手首ジョイントの加工や角度の調整など行っています。

 

 

肩はモナカ割です、ヤスリや塗装をキレイに決めるための後ハメ加工をしました。

 

スパイクは先端を少し切り欠いて接着面を確保してから、プラ材を接着しシャープに加工。またマウントに丸皿モールドをつけるための根元部分の加工を行います。

 

上ヒジのモールドが甘いのでノコギリで切り取り、塗装後に丸皿モールドとマイナスリベットを取り付けます。

 

キャンディ塗装は基本的に、サフ・メタリック専用下地ブラック・メタリック・グラデーション・トップコートの手順で行っています。

 

 

太もものカウリングはデザインの見せ場でもあり、キットの最大の難点でもあります。太もも内側のパーツを2つに分解することで合せ目消しと後ハメができるようになります。

 

エンジン(グレーのフレーム)も後ハメ&スライド可動が可能。それをカバーするカウリングも後ハメ、もしくは接着できます。今回は他のノズルとの統一感を出すために、エンジンスライド機構は固定にします。またカウルを固定しているポリキャップが不安定なので、ポリキャップは排除し固定方法を変更しました。

 

後ハメの可否・位置決め・取り付け後の強度など何度も何度も確認し、いよいよ接着します。乾燥に24時間以上は欲しいので、今回のような「接着&合せ目消し」の多いキットは製作時間が長くなります。

 

金型摩耗と後付ダボのせいで各パーツがピッタリ合わなくなっています。不要なダボを切り落としますが、強度が不足しないように慎重に行います。

 

「ブチ穴」をキレイに整形し直したり、合わせ目の処理を行ったり、接着強度の増強を行ったり。

 

強度の足りない膝関節は固定で仕上げています。

 

ウェポンは塗分けやメタルパーツの使用などで仕上げ。

 

MGケンプファー・キャンディ塗装、完成しました♪

 

 

 

今回の制作で使用したメタルパーツセットとPPカラーセットを【ぷらもぷらす】で販売してます。
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