MG ケンプファー・キャンディ塗装が完成しました
MGケンプファーは過去5機くらい作っていて、かなり細かいところまでノウハウや注意点がメモしてあります。
ひざ関節。すこし特殊な構造なので注意が必要。
基本的には取説&メモ通りでスムーズに制作できるようになっています。しかし前回制作から約6年ぶりになるので、仮組みを行い感触を確かめました。
仮組みした結果、いろいろ発見がありました。金型が摩耗してたり、その修正のためか以前は無かったダボが増えてたり。いくつか調整事項が増えてます。それを踏まえつつ、道具や技術も進化してるので「より良いものが作れる!」というイメージができあがりました。同じキットを何度も作ると、とても勉強になります。
なお、少しでも制作のプラス材料になるように、HGUCケンプファーも仮組みしました。カラーテストを行うのにもHGUCが役立ちました。HGUCケンプのレビューは別記事で書く予定です。
今回はブルーのキャンディ塗装です。余ったパーツやスプーンでカラーテストを行いました。
銀色の粒子の大きさの選定がとても難しいです。粒が粗過ぎると下品なラメになってしまい、細かすぎるとメタリック感が薄れる。サフ・ブラック・シルバー・基本ブルー・ハイライトブルー・シャドウブルー・クリアーと6回以上の重ね塗装を行います。それがイメージと違う場合は最初からやり直します。
20回以上のカラーサンプルを作った結果、イメージ通りのカラーにできました。なお、メタリック&グロスは撮影が大変難しいです。写真では側面が真っ黒に写ってますが、実際には深いブルーになってます。
首周りの一体化された動力ハイプを切り取りました。
首周りの動力パイプは「動力パイプ3点セット-3mm」または「面取りパイプJ3mm」を使用しました。そのほかマイナスリベット2.5mmやステンレスボールなどのメタルパーツを使用。
以前よりもヒケが増えた気がします。これをパテなどで修正。また今回は艶あり塗装にするため、3D曲面やエッジなどは滑らかなRになるように加工しています。これを全身に行っています。
色々と進化してるガンプラですが、「腰の弱さ」は30年たっても改善されません。腰がグラグラなので自立することができないので、ノーマルの腰ジョイントは全て取り払い、プラ板とネジにて固定します。
胸のパーツの小口がデコボコしてます。金型の制限からか、最新キットでも小口のデコボコは多いです。目立たないようですが、ここを処理するかどうかで仕上がりが大きく変わってきます。きっちり整面&面取りを行います。またこの部分は可動になっていますが、どうしてもピタリと収まらないので、フレームパーツと共に位置関係をしっかり調整しました。
腰回りは「動力パイプ3点セット-5mm」で、ほとんど無加工で簡単装着できます。
ヘッドのバルカンはPPロングアポジ1.5mm。
キットのマニピュレータは、なぜかデザインや大きさがバラバラで統一感がない。古いタイプの軟質素材なので加工もできない。今回はオプションパーツのマニピュレータを使用しました。
オプションマニピュレータを加工してさらに精度やバランスを整えていきます。
古いキットなのでモナカ割も多いです。ここでは後ハメ加工をし、合わせ目消しや塗装をキレイにできるようにしました。
スパイク先端はプラ材を接着しシャープに加工。このとき、キットの青いパーツの先端を少し切り欠いて接着面を増やすことで強度と面精度を高めています。このあとマウントに丸皿モールドをつけるための根元部分の加工を行います。
ヒジの関節。丸モールドが甘いのでノコギリで切り取り、丸皿モールドとマイナスリベットに交換します。
肩のフレーム。ペールグリーンメタリックは写真だと伝わりにくいですが、実物はとてもキレイなメタリック感で、とても気に入っています
太もものカウリングはデザインの見せ場でもあり、キットの最大の難点でもあります。太もも内側のパーツを2つに分解することで合せ目消しと後ハメができるようになります。たぶんもともとの設定画はこのパーツ分割を意味してると思います。
エンジン(グレーのフレーム)も後ハメ&スライド可動が可能。それをカバーするカウリングも後ハメできます。ただし、他のノズルとの統一感を出すために、エンジンスライド機構は固定にします。またこのアセンブリの固定方法がポリキャップなど不安定な構成なので、ポリキャップは排除し強固な固定方法に変更しました。
後ハメの可否・位置決め・取り付け後の強度など何度も何度も確認し、いよいよ接着します。こういった接着は十分な乾燥時間が欲しいので、今回のような「接着&合せ目消し」の多いキットは製作時間が長くなります。
金型修正や後付ダボは、スナップフィットの調整のためであり、ライトユーザーには親切な改善です。しかし金型の後修正は少々強引は修正なので精度を落とすことが多く、より良い仕上がりを目指して改造する場合、障害になることが多い。なのでスナップフィットはユルユルなくらいに削って、自分で微調整して仕上げます。
構造系の加工が終わったら、整面やディテールの加工に入ります。「ブチ穴」をキレイに整形、合わせ目の処理、C面処理、スジボリ、強度の増強、などなど。
関節や可動軸は全体的に強度不足なので、それぞれ適度な強度に調整しています。
チェーンマインは塗分けやメタルパーツなどで仕上げ。
MGケンプファー・キャンディ塗装、完成しました♪
みなさまに、楽しい模型ライフを!