九龍ガンダム DRW仕様
MG ニューガンダムVer.Ka 改造制作

作品番号 V13

 

クーロンガンダムをDRW仕様で制作しました。

 

●キット付属ディスプレイアームを使用した宙空ディスプレイを前提に制作しましたが、この写真のようにサポートなしで自立させることも可能です。

 

 

●同じく自立ディスプレイです。

 

 

 

 

ここから制作風景です

 

●今回の制作は・・・
MGニューガンダムVer.Ka と MGハイニューガンダムVer.Ka をコンポジットし、DRWファンネル仕様で仕上げました。またハイニューのテイストに合わせて、ユニコーンマークのデカールを新規にデザイン。クーロンの特色を活かすため、バーストモードはオミットし、ノーマルモードの固定仕上げです。

 

●僕の制作内容において、基本工作や細かい改造は説明を省略しております。
・過去の失敗と対策の蓄積
・工作箇所の念入りな検討
・改造箇所の採寸や図面引き
・関節強度調整
・ポリキャップ装着穴の面取り
・スナップフィットの調整
・超音波洗浄
・長期間でも退色しない強い塗装
・メタルパーツ取り付け
・できるだけ接着剤よりネジ固定を優先
・指紋やホコリの対策
・ポロポロ・ギシギシの予防
などなど、全部書くと長くなってしまうので説明は省略しております。

 

 

●頭部
・ホホのスジボリを掘り直し。
・ひさしの下のバリ取り。
・チンガードのバリ取りと面構成の修正。
・トサカのバリ取りと整面。
・フェイスパーツ下端のアウトラインを修正して小顔化。

・首の関節がキツイのでポリキャップを調整。
・首の高さを約1.8mm詰めました。
・バルカンにはPPアポジ2mmを埋め込み。
・薬莢排出口はグレーで塗り分け。
・アンテナの整面とシャープ化。
・襟足のパーツは最適な位置で固定してあります。

※「ツインアイやセンサーを鮮やかに塗装するにはどうしたらいいんですか?」という質問を多くいただきましたので、ぷらもっちの【ぷらちく】のコーナーに「ツインアイ塗装方法」と「蛍光塗料と光源について」をアップしました。蛍光塗装のウンチクなどが書いてありますので、ぜひ見てみてください。

 

 

・K22とK23の重なりにスキマが出来る不具合があり、これが原因でアウターパネルが段差になってしまいます。この対策のため、接合面を削り込み接着剤でしっかり固定します。

 

 

・肩関節に大きいスキマができるのが気になったので、プラ材から作り出したブロック状のパーツを追加しました。

 

 

●腕部
・ヒジのパーツ(K25)のダボが過干渉する不具合を調整。
・前腕の連動機構がパーツに過負荷をかけているので修正。
・フレームはペールグリーンメタリックやEXゴールドなど数色で塗り分け。
・ヒジ関節は丸皿5mmとマイナスリベット4mm。

 

・上腕前腕の関節は大きい荷重はかからないのでそれほど強度はいらないですが、標準的な強度調整と塗装面干渉調整を行っています。また今回はユニコーンマークのデカールを新規に制作しました。

 

 

●マニピュレータ
・軟質樹脂はPTLやヒケの処理が難しいので、パテを盛って整形。
・手首関節がグラグラなので、しっかり固定。
・右手はライフルグリップに固定。

 

・以前に納品した依頼者様から「左手のポージングが上手くできない」というお問い合わせを数回頂きました。たしかに可動範囲が広すぎせいで、慣れていてもポージング&保持が非常に難しいです。そういった考慮の結果、固定で仕上げるのがベストということになりました。

 

 

●肩関節と胴体の接続
・肩のせり出し機構は、設計・構造・材料が致命的に弱いので、ネジでしっかり固定。
・ライフル&シールドを装備した状態でベストのアングルと強度を確保しました。

 

 

●胴体フレーム
・コクピットを支えるフレームにプラ板を挟んで強度アップ。
・横隔膜に1枚、脇腹に2枚のプラ板を取り付けて強度アップ。
・合計5箇所に補強プラ板を追加しました。

 

●腰
・明らかに設計不良なのにいまだに改善されない腰関節。特にニューガンダムは重いファンネルを背負うので改善必須です。キットのジョイントはオミットし、腰の高さを調整したうえで、ネジでしっかり固定します。(写真は撮り忘れましたが)肋骨可動部はカトキポーズになるアングル(腰骨間24mmノギス測定)で固定。

 

●股間フレーム
・股間のパーツ(K1)の上部分がフレームと干渉するので、クリアランスを修正。
・股間軸の回転機構はあまり意味がない上に強度を落としているので、しっかり固定。
・太ももとの軸は強度設計が弱く、慣れてないと軸を折る可能性があります。軸とポリキャップのクリアランスを調整し、肉抜き部分にパテを盛って強度をアップ。

 

 

・胸ダクトをベクター方式に変更しました、今回の大きいアレンジです。
・股間フレームの見えなくなる部分も、メタルパーツを装着。
・ロンドベルのロゴマークを追加など、細かいアレンジもしております。

 

 

●足部
・立ちポーズでしっかり自立させるために、股間・ヒザ・足首などの関節を固定。
・フクラハギパーツ(L22/L23)は下のピンをカットして収納位置を調整。
・フクラハギのパーツがピッタリ収まらない不具合を調整。
・ヒザ関節は丸皿6mmとマイナスリベット5mm。

 

・制作中は何度も仮組み分解を繰り返しますので、どうしてもスナップフィットやパーツ自体が疲れてきます。なので本番フレームとは別に、仮組み専用のフレームを使用しています。仮組み専用フレームは、すべてのスナップフィットを少し緩めに調整してあるので、部品へのストレスが非常に少なくなっています。

また、スナップフィットがきつい状態のまま制作した完成品は、プラが割れやすくなります。製作中はもちろん、完成後もできるだけ長くコンディションを保てるよう、長年の経験からの調整を行っています。

 

●フクラハギのバーニア
・フレームを改造し、下側のフェアリングの可動範囲を拡大。
・マウントを追加して、ノズルを4基から6基に増やしました。
・自作のアンチキャビテーション型オジーブ・ノズルCを使用。

 

ノーマルのノズル2基ですと隙間が多かった。クリアランス的にノズル3基がピッタリです。

 

しっかりした自立を目指すため、足裏はガラス面を使って完璧な平面性を保持するようにして、ガッチリ固定します。ここは時間がかかる部分なので、早い段階で工作してます。

 

 

足首の可動部も設計段階で強度不足が確定しています。固定するにしても、ほんの僅かな角度の違いで全体の重心が大きくずれますので、固定に失敗すると使い物にならず最初から作り直しになります。そうやって何百回も仮組み調整を繰り返し、ベストな固定方法が確定してきました。

今ではほぼ論理値だけで組み立てることができます。可動は後から調整できますが、固定の場合はバラバラな状態で一発で決めなければならない、固定の難しい部分です。

 

 

フレームの接着剤乾燥待ち時間などを利用して、外装パネルやディテールを加工していきます。

 

 

固定のためにネジを多用していますが、完成後にネジを見せないようにするのも、けっこう技術がいります。

 

●シールド
・クーロン仕様にするため、ディテールをパテで埋めるなどの加工。
・ジョイント部がグラグラするのを補強。
・ミサイルとマウントが干渉する不具合を調整。
・ミサイル先端やシールド内側にマイナスリベットなどのメタルパーツ装着。

・シールドのザインは、アウトライン内に収める部分とはみ出す部分のバランス取りなど、非常に時間をかけました。

 

 

●ビームライフル
・右手とライフルグリップをしっかり固定。
・ライフルの向きが体幹に対して正しくなるように手首のアングルを修正。
・指セフティを再現。
・甘いディテールにはメタルパーツを装着。
・カラー配色を一部変更。

 

 

 

●ここからハイニューガンダムのバックパックの制作です。

●バックパックセンターユニット
・ノーマルだとノズル2基ですが、プラ板でブラケットを追加してノズル4基に変更しました。
・フレームとアウターパネルの接合に不具合があるので、正しい位置に収まるように調整したあと、ネジでしっかり固定。

 

・ハイニュー系統のデカールは、ほぼ全部を新規作成しました。

 

・ファンネルとコンテナの制作です。過去に数体のハイニューを作った経験から、制作内容を練っていきます。

 

・本来はフレームを通すべき部分なのですが(そのほうが設計も強度も取りやすいのに)、なぜかフレームが避けている設計になっています。普通に組み立てただけだとファンネルがポロポロ落ちます。対策必須です。

 

・ファンネルアタッチメントはプラの摩擦だけで固定する設計ですが、まったくの強度不足です。ネジと接着剤で強固に固定していきます。ネジが中心からずれているのは、中心部にパーツの肉厚がないためで、少しでも肉厚の取れる位置にずらすなどの工夫をしてあります。

 

合わせてコンテナ本体も加工を進めていきます。リブの設計があまり良くないので、強度を取るのに工夫が必要です。

 

ファンネルはコア部分が大型化されています。メタルパーツや自作デカールを追加しています。

 

コンテナ上面後端のアンテナ(?)のような突起は、機能性もデザインも不明瞭なので切り落とし。パイプ状のモールドに置き換えました。

 

ファンネル&コンテナも無事に仕上がりました。

 

 

九龍ガンダム DRW仕様、完成しました。

 

 

 

今回の制作で使用したメタルパーツとPPカラーセットを【ぷらもぷらす】で販売してます。

制作風景の写真は、過去の制作から流用している場合があります。

なぜかというと、制作に夢中になって写真を撮り忘れることが多いからです。できるかぎり制作風景をわかりやすくしたいので、過去写真を利用したり、時系列を入れ替えたりする場合があります。ご了承ください。

最後まで観て頂いてありがとうございました。 みなさんの感想やリクエストが僕の製作の励みになっています。 よろしかったら気軽にメールなどくださいませ。

みなさまに、楽しい模型ライフを!