MG ハイニューガンダム Ver.Ka
ニューガンカラー仕様

作品番号 V39

 

製作依頼を頂いておりました、MG ハイニューガンダムVer.Ka の カラーアレンジ・バージョン が完成しました。

 

 

 

 

ここから制作風景です

 

MGハイニューガンダムVer.Kaのキットを使用し、 ニューガンダムのカラーにアレンジをしました。

 

ヘッドパーツはハイニューの特徴である前後に長いシルエットに仕上がっています。アゴ周辺のラインの調整、細かいエッジの調整、バルカンのメタルパーツ化などを行いました。

 

肩のジョイントは無理な可動を取り込んだうえに、ポリキャップやリンケージの機械的設計が基礎的に足りてないため、保持力がまったくありません。ネジと接着剤とプラ材を使って強固に組み立てました。

 

 

今回は全体的にカラーを変更するので、あらかじめCGでカラーシミュレーションによる打ち合わせを行いました。肩の先端はCGでは黄色でしたが、実際に塗装してみると黄色の配置バランスがすこし重かった。現実の塗装を修正しつつ、最終的には写真右のようになりました。

 

 

ハイニューの左腕は複雑で、解釈やアレンジも様々にあります。このキットはデザインもパーツ分割も程よくまとまっていると思います。ただ、可動ギミックがあるためグラグラ・ポロポロなので、しっかり擦り合せして固定しました。

 

 

右腕も同様に、ライフルグリップの固定など強度を取る加工をしました。

 

 

腰ジョイントもグラグラなので、プラ材で作ったスペーサーを組み込みなどして強度をアップ。

 

股間のジョイントは気温や力加減によってあっさり折れてしまう欠点があるので、2液性エポキシで補強。回転軸は無意味なので固定。最後にメタルパーツなど追加。

 

 

実際にキットを触ってみないとわからないことですが、このキットをそのまま組み立てると「骨抜きのぬいぐるみ」のようにフニャフニャです。もちろん自立はできないし、す。

 

腰リアアーマー。左がハイニューキットノーマル。これをニューガンダムカラーにするためにいくつか試作を行ったのが中央。最終的にスジボリ追加して右のようになりました。

 

腰サイドアーマー上半分を黒にするか白にするか迷いましたが、最終的に黒にしてよかったです。インナーフレームとダクトが一体成型なので、マスキング&エアブラシで塗り分け。

 

 

腰フロントアーマー。ここも白一色か白黒ツートンがで迷いましたが、実際に塗装してみて白黒ツートンがバランス良かったです。

 

 

今回は自立よりも空中浮遊ディスプレイを優先させました。なのでヒザ関節は可動を残し、シリンダー等のメタル化などを行いました。

 

 

フレーム強化や関節調整が終わりました。このキットはパーツ組み立ての順番がトリッキーで、普通のMGの感覚で組み立てると順番を間違えます。またHWS用アタッチメントがある影響でスキマが多い。そのためMGニューガンVer.Kaと比べると2倍〜3倍くらい時間がかかりました。特にスネ左右のダクト近辺はハイニューのデザインの見せ場なので、作りがいがある部分でした。

 

 

ヒザアーマーは無理な連動スライド機構があるせいで(もしくは設計ミスで)、どうやってもパーツにスキマが出来てしまいます。フレームを加工し、スキマをなくすようにしました。

 

 

小説版の頃に受けたハイニューのイメージって、こういう美しい曲面構成でした。最近は安易に尖らせたりディテ入れただけのごまかしのデザインが多いですが、こういう基本的で美しいラインはとても難しいことを知っています。流行りに媚びることなく、すばらしいデザインです。

 

 

デカールはほぼ全部新規作成しました。あとここはHWS用に可動があるのですが、今回は必要ないのでピッタリ固定にしました。

 

ハイニュー設定画では単色部分を、ニューガンダムカラーの黄色で塗り分けます。パーツ単位であれば簡単ですが、一体成型の部分はマスキング&塗装を数回繰り返して塗装します。

 

 

塗装がほぼ終わりました。カラーバランス比較のためRGニューガンダムと撮影。

 

 

MGのハイニューVer.Kaのファンネルは、パーツ構成がとても複雑です。これはニューガンとハイニューではデザインが違うのに、ニューガンVer.Kaのパーツを(やや強引に)流用していることが原因だと思います。今回は6本とも畳んだ状態で仕上げますので、不要な可動やダボをカットするなど、構造をできるだけシンプルに整理します。

 

 

ファンネルアタッチメントはプラの摩擦だけで固定する設計ですが、まったくの強度不足です。なのでネジと接着剤で強固に固定していきます。なおネジが中心からずれているのは、中心部にパーツの肉厚がないため、少しでも肉厚の取れる横位置にずらすという工夫をしています。

 

軸接触や円接触は強度不足であり取付角度がずれるので、できるだけ大きい面接触になるようにプラ版で補強。

 

 

前述のとおりMGニューVer.Kaからの流用パーツは、不要な穴があったり必要なディテールがなかったり、擦り合せパーツが中途半端だったりします。あまり目立たない部分ですが、これらを調整します。ファンネル6個の倍数で12個とか96回など加工数が多い場合は、時間とアドレナリンの様子をみて一気に仕上げると精度が統一できます。

 

 

今回は自立よりも浮遊ディスプレイ優先なので、ファンネル基部などは可動を残してあります。

 

 

バックパック。ノーマルのノズルは2重構成で大きさも迫力合って良い感じですが、定番のPPノズルCに置き換えます。

 

 

テールスタビライザー。非常に良い造形です。ニューガンダム系のカラーアレンジを行いました。

 

 

ファンネルコンテナ後端には突起アンテナのようなディテールがあるのですが、機能も金型も不安定な感じです。今回はプラ材で作ったフィンパーツに置き換えました。

 

プロペラントタンク。ここもニューガンカラーにアレンジ。後端にメタルパーツ追加。デカールを貼ったので指向性が出ましたが、タンク根元を回転させることで調整ができます。

 

 

 

シールド表面はシンプルすぎるうえに曲面と平面のつなぎが曖昧です。

 

センターマズルと4連ミサイルは、すでに作り慣れているMGニューVer.Kaと同じ手法で仕上げました。

 

 

シールド表面はスジボリ・ディテール・デカールを追加。

 

 

 

バズーカはMGニューVer.Kaとほぼ同じ構成で、よく出来ています。

 

細かい調整、カラーアレンジと塗り分け追加、デカール貼り付け、メタルパーツ追加などなど。

 

 

ビームライフルは設定画が数々ありますが、キットでは無理のないアレンジに仕上がっています。パーツ構成も良好です。

 

 

繰り返しになりますが、細かい調整、カラーアレンジと塗り分け追加、デカール貼り付け、メタルパーツ追加などなどを行いました。

 

 

ディスプレイベースと本体のアタッチメントです。キットのままだと取り付け方法が難しく、しかも本体と干渉してしまいます。不要部分をカットするなどして、簡単に取り外しできるようになりました。

 

 

 

たいへんおまたせしました、MGハイニューガンダムVer.Ka完成しました。

 

 

最後に、先行して完成しているナイチンゲール(U23)とツーショットです。クリックすると拡大します。

 

 

 

 

今回の制作で使用したメタルパーツとPPカラーセットを【ぷらもぷらす】で販売してます。デカール購入希望の方は直接メールください。
制作写真の一部は、過去の制作から流用している場合があります。なぜかというと、制作に夢中になると写真を撮り忘れることが多いからです。また製作工程の時間軸が前後する場合もあります。できるかぎり制作風景をわかりやすくしたいので、そういった処理をする場合がありますことをご了承ください。
最後まで観て頂いてありがとうございました。 みなさんの感想やリクエストが僕の製作の励みになっています。 よろしかったら気軽にメールなどくださいませ。

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