Gのレコンギスタのグリモアの制作レビューです。
このキットは発売時のサンプル写真を見たときから「優良キットだ」という直感がありました。良いキットだとわかると安心してしまうせいか「美味しいものは最後に食べる」の心理か、作るのが後回しになっていました。今回、簡単に組み上げましたが、やはり良くできたキットでした。
まずは成型色のチェックです。最近のガンプラは同じキットでもロットによって成型色が違ったり、時には金型改修してたりするので、簡単に写真を撮ることにしています。
メインとなる成型色は、ゴッグに近似しています。さらに特徴的なのはつや消し仕上げになっていることです。完成後の質感が良くなるのもありますが、製作中のメリットも多いです。このような表面仕上と金型を見ればキットの良し悪しがわかりますし、このキットを作った制作陣の意気込みも感じられます。
黒はほぼブラックで、20%くらいのつや消しなのでウェルドラインが目立ちます。白は少しグレーが入ってます。
センサーピンクはシンプルで蛍光剤なし。ビーム系グリーンは蛍光剤が入ってるみたいです、そして軟質樹脂で曲げられるようになってます。
最近のガンプラの問題点。まったく違うランナーなのに「D1・D2」でわかりにくい。さらにパーツ番号が付いて「D1-11」「D2-11」とか、さらにややこしい。初心者にも分かりやすく「DとE」にしてほしい。他社のキットだと組み立て順と番号順を合わせてあるキットもあるのだから。
本番制作では全部塗装するのでシールを使うことはないのですが、今回はシールを貼ってみました。シールを貼るのは何年ぶりかもしれません。頭部のクリアーピンクパーツと襟元のメタリックピンクシールの色味が揃っていて素晴らしい。
腰のベクターノズル。後ろはシールで、前はパーツ色分け。どうせなら両方を、と思いますが、ギリギリのコストダウンでしょうか。
このキット特有の、片持ちジョイント。両持ちにするにはスペースが狭い場合は有効かな。片持ちボールジョイントは可動範囲が広がるメリットがあります。小スケールキットでは良い構造です。
細かいディテールの精度も良いです。
前腕だけ合わせ目が目立ってしまいますが、全体的には合わせ目も湯口も目立たない設計になっています。
足裏は一体成型ですが、肉抜き穴もデザインの一部に溶け込ませてあります。
まず「元のデザインが優れている」というのがあるでしょう。デザイナーの形部一平さんの他の作品も見てみたいです。
そして設計も金型も人材もコストバランスも、一貫して質が良い。最新のMGと比べても中の上くらのランキングになります。非常に良いキットでした。
みなさまに、楽しい模型ライフを!