RE/100 SHOKEW
シャッコー

作品番号 W14

 

RE/100 シャッコーのキットレビューです。とても良いキットでした。

 

ビクトリーガンダムの登場メカのキット化は、小型MSなのに1/144で、しかも「お菓子のオマケ」にちかい簡易キットでした。1/100も少なく、そもそもキット化されていない機体も多く、ガンプラに恵まれなかった作品でした。

まぁたしかに当時の製作陣の事情とか、いっけん明るく健康的なようで中身は暗くて重くてどうしようもない物語性とか、一般的に人気薄いのは理解できます。しかし僕は、そういうVガンの不条理なドラマがけっこう好きです。特にヘルメットとエンディング。

 

で、なんのキッカケかわかりませんが突然シャッコーをキット化するということで、迷うことなく予約し、発売日当日に入手しました。そのキットレビューです。

 

成型色と素材のチェックです。

なぜ僕が「わざわざ写真に撮ってまで、成型色と素材をチェックをするのか?」というと、この状態をみればキットの品質がほぼ理解できるからです。成形色のこだわり、パーツの配置、金型の精度、押し出しピンの位置、素材の肌感、ウェルドラインの有無など、どれほどの技術と手間と時間とお金と情熱をかけているかが(あるいはかけてないかが)、だいたいわかるからです。

 

 

ランナーを見ただけで「これは優良キットだ!」とわかります。ワクワクします。

 

 

左のランナーは紫の強いグレーです。このままだと紫が強すぎるように見えますが、本体のオレンジと組み合わせると絶妙に色のバランスが良いです。補色の難しさは知っているので、そうとう色にこだわったんだろうな、と妄想できます。

 

 

アンテナと眼、美しいグラデーションになってます。曲面の処理や素材の肌感など様々な要素の良さが出ています。

 

 

おでこの赤は別パーツ。パーツのフィッティングも良いです。

 

ツインアイはパーツ差し替えでオープン状態にもなります。

 

ニッパーで切り出しただけなのに、合わせ目もゲートも目立たない。そのうえ美しいライン。

 

背中のデザインはシド・ミードっぽさがありますね。

 

肩は左右でアシンメトリックです。

 

右肩。ビームカノンが展開するのですが、写真を撮り忘れました。時間があったら再アップします。

 

 

左肩はスラスター。

 

 

マニピュレータの造形は、本体に比べたらかなり簡易的。ライフルはグリップ保持できます。が、やはり手首の角度がイマイチでライフルの向きが制限されます。

 

 

股間の付け根。こういう部分はアニメ劇中はもちろん設定画でも形状が把握しにくい。こういう見えない細部を立体で把握するのが模型の楽しさの一つです。

 

センターラインのエッジが美しいです。こういうのって簡単なようで実は難しい。

 

 

ソールパーツは独特のデザイン。可動を広くするか、クリアランスを詰めるか、二律背反のちょうどよいところで仕上がってると思います。この設計ってシャッコーだけで他のキットに応用できないのに、この一回のキット化のためだけにデザインを詰めるのはすごい贅沢なことです。

 

拇指球からヒザまで貫通してます。ほんとうに独特のデザインですね。

 

ライフルはRE/100らしく簡易です。まあこれはVガンで共通のデザインなので、アレンジするよりはコストダウン優先ですですね。

 

スコープマウントが可動。

 

ビームローターは角度によってキラキラが変化します。写真では見えないですが円盤に凸凹モールドが整形されています。

 

 

シャッコーがあまりにも良かったので気持ちが高ぶり、箱に眠っていたVガンのキットを出してきて記念撮影。

 

RE/100 シャッコー、すばらしいキットでした。

 

 

 

最後まで観て頂いてありがとうございました。 みなさんの感想やリクエストが僕の製作の励みになっています。 よろしかったら気軽にメールなどくださいませ。

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