2008年07月に発売された「MG RX-78 ガンダム Ver.2.0」のキットレビューです。
※余談です、読まなくてOK。
マスターグレード・シリーズは第一弾から何年かまでは「出たものは全部買う」でした。しかし、ある時期から色変えバリエーションが増えたり、自分自身の制作時間・金銭・在庫場所に余裕がなかったりして、買わないMGもポツポツと増えてきました。このMGガンダムVer2もリアルタイムで制作できなかったキットです。
さいきん少し余裕が出てきたこともあり、初代ガンダムのキットの時代的な変遷を振り返りたいという思いもあったので、簡単に制作とレビューしました。40年前の旧キット1/100 ガンダム 、25年前のMGガンダムVer1.0、そして今回の12年前のMGガンダムVer2.0になります。
※余談おわり。
それでは、ここから制作スタートです。
このキットは「アニメに寄せる」というコンセプトだったと思います。そのため成型色もアニメっぽい淡い色合いになっています。青は少し暖色系の入ったスカイブルー。ソリッドな感じです。
赤は朱色で、明度が暗めです。透明感が無いのが良いですね。
黄色はかなりオレンジに寄ってます。これも透明度が低くて良い。
あと白の写真を撮り忘れました。白は少し暖色系で、安っぽくない良い素材です。
組み立て1ページ目の最初の最初で、いきなりパーツが入らない不具合。「キツイ」とかじゃなく、可能性がゼロパーセント。試しに反対側を組んだらスムーズに入りました。おそらく金型劣化か金型改修ミスです。もしこの不具合に当たったら、干渉部分が凹ダボの内側の少しむずかしい位置にあります、そこをナイフ等で削ればOK。
色分けがほぼ完全再現されてます。コクピットキャノピーのスライド開閉、機体上面(白部分)からミサイルランチャーせり出しなどのギミックあり。
主翼が2段階の折りたたみ、垂直尾翼のスライド連動収納など。
コクピット収納してコアブロック状態。
コクピットシートが約90度回転して、MS状態もコアファイター状態もパイロットの水平が保たれます。スゴイ。
フェイスは定番の3パーツ構成。鼻の2本スリットは、開口かディテールかで好みが分かれるようですが、僕は開口が好きかな。ヘルメット部分はヒサシが別パーツになる珍しい方式。
ちゃんとアニメっぽいテイストになっています。ツインアイがタレ目の大河原バージョンも似合いそう。
首の太さもアニメっぽいですね。ただそのせいで可動は少なめになっています。
もう20年30年もフォーマットが進化しない組立説明書、もっとわかりやすくリニューアルしてほしいなと思います。ピクトがとても分かりにくい、ピクトよりも文字で書いたほうがいいと思う。あと時系列が上下逆に出てくるのも困る、上から順番に読めるようにしてほしいです。
僕はコピーして、不要部分を消して、自分でメモを書き入れてます。
最近はスリム&シャープが流行ってますが、ふくよかで柔らかいデザインもいいですね。
このキットのポリキャップはこれだけ。ほとんどの関節がプラの勘合で構成されてます。
肩を上から見たところ。肩の付け根が前方にせり出し、鎖骨シリンダーが連動する。ギミックは凝っていますが、強度が不足しているので改善ポイントです。
腰の保持がこのジョイントのみ。ここも強度改修ポイントです。
胸のインテークフィンは3枚連動可動。組付けがちょっと難しい。慎重に、くじけずに、何度かやればできるようになります。初心者の人は頑張りどころ!
どうしても出来なかったら、開いた状態で接着固定しても良いと思います。閉じて固定すると、このあとの青いパーツがはまりませんので気をつけて。
コクピット部分は青が3パーツ構成。下半分はハッチがスライド開閉。上部分は別パーツで固定するのは珍しい。これはジムとのコンパチのためかな?
繰り返しになりますが、アニメらしい面構成でイイ雰囲気です。
ジョイントを大きめに作ってあるのも、いいですね。
コアブロック収納。
股間パーツは大気圏突入仕様。すばらしいギミック。あと意外なことに、タブ下半分がVer.KaよりもVer.Kaになっています。
腰回りのアーマー、フレームの構成が凝りすぎててグラグラポロポロ不安定のデメリットのほうが多くなっちゃってます。可動を優先するにしてももう少しスマート&シンプルな方法がありそう。固定で仕上げるなら、パネルラインをピッタリ合わるのが重要。ここは力量の出る部分だとおもいます。
腕のパーツです。このスライドリンケージ方式はシナンジュと同じですね。強度もあるし良い構成です。
マニピュレータ。この時期このタイプが多かったです、この形式の呼び名はあるのでしょうか。
アキレス腱の白いパーツ、どこにもラッチされないのですが、そういう設計なのでしょうか?だとしたら、かなり悲しい。知ってる人いましたらアドバイスください。
ビームライフルはモナカじゃない、ブロック構成されたもの。すばらしい。ボリュームもディテールも良く出来ています。
ちなみにビームライフルも「組み立てが不可能」な部分がありました。写真のとおり金型劣化でPL部分に大きなバリが出ています。バリを切り落せばOKです。
これはアニメで見たかなぁ。説明書を見てみたら「スーパーナパーム」。サイド7の初戦のあと、不要パーツを焼却するときに使ったものですね。ガンダムが脇に抱えて使ったみたいです。こんど映像で確認してみます。
キットではライフルに装着できるようになってました。元のデザインを崩さず、追加要素があるのってイイですね。
バズーカはほぼ完璧な色分け。大きさは2周りくらい大きい感じです。
ガンダム・ハンマー。プラのチェーンがついてます。
ガンダムハンマーにプラモプラスの真鍮製スパイクを組み込んだもの。これはリアルに凶器でした。すごく重たくなるので、そっと手のひらに載せただけでも血が出るくらい痛い。子供の頃は「ガンダムハンマーって弱そう」って思ってましたが、これはシンプルに強いです。質量弾。
あとハイパー・ハンマーは1/100ではキット化されてないかな?時間があったらぜひ作りたいです。
これは嬉しいですね、ビーム・ジャベリン。
シールドはシンプル構成。赤い面が優雅な曲面になっています。こういう曲面ってすごくセンスがいりますね。腕へのラッチが弱いのが改善点かな。
上から下までメリハリの少ない感じは、アニメの雰囲気がよく再現されていると思います。あとマニピュレータがとても大きい。それはそれでアニメっぽくて良いのですが、できれば粘土のような丸っこい手首も欲しかったです。
組み立ててる途中で気がついたのですが、もしかしたらこのキットは組んだことがあったかも。あるいはMGジムVer.2.0と勘違いかも。完成品は必ず写真撮るのですが、仮組み等は写真を撮らないので、記憶が曖昧です。
MG ガンダム Ver.2.0 古さを感じる部分もありましたが、コンセプトがしっかりしている良いキットでした。
みなさまに、楽しい模型ライフを!