旧キット 1/550
ミデア輸送機
制限時間2時間制作

作品番号 W30

 

旧キット「1/550 ミデア輸送機」を、制限時間2時間で制作しました。

 

制限時間2時間制作の趣旨はこちらに書いてあります。ですが、個人的な話なので読まなくてもOKです。

 

このキットは1983年、37年前に発売されたキットです。

第一次ガンプラブームの頃は、出たキットはほぼ全て作っていました。ただ子供の頃って、モビルスーツは無条件に好きでしたが、こういうサポートメカって「脇役」っていう認識だったから印象が少ないんですよね。このミデアも作った記憶があるような、ないような。しかし今となると「ドムを作るならミデアもだよね」という気分になります。というわけで当時のキットが今でも買えることに感謝。バンダイさんにはぜひ再販を続けてほしいです。

 

(たぶん)当時のままの説明書、懐かしいです。「このキットを作ろう」と思って箱を開けて説明書みて、そこで満足しちゃってまた箱にしまう、っていうのも良くあります。

 

成形色は一色。けっこう鮮やかなオレンジイエローです。当時がこの色だったらスゴイキレイ。素材感も適度な粘りがあって良い感じ。けどもしかしたらプラ素材と成型色は最新のものに改善されているのかもしれません。

 

制限時間2時間だと、今回はかなりキツイです。特にドムの塗り分けが一番時間がかかりそう。なのでまずドムから工作していきます。まず濃いめのパープルをエアブラシでふき。塗料の乾燥時間を利用して・・・

 

 

ミデア本体に墨入れ。けっこうキレイなスジボリ。

プラに直接エナメルを塗るのは、浸透でプラが割れる可能性があるので、本当は良くない方法です。でも今回はとにかく1秒でも早く作ることがメインなので、プラ直エナメル。まぁ、長年プラモをやっていると「プラ直エナメルでも割れないノウハウ」も身についています。そのことは機会があれば【ぷらちく】に書く予定です。

 

 

本体のエナメルスミ入れの乾燥待ち時間を利用して、グレー系をエアブラシで吹付け。

ガンプラ初期のキットはかなり粗かったですが、このキットは最後期のせいかプロポーションやディテールなど多くの要素が格段に良くなっていると感じました。

 

 

キャノピーの塗装。下地の黄色にクリアーブルーを塗れば、UVガラスのようなクリアーグリーンになるだろうと期待して塗ってみました。重ね塗りで調整しつつ、まぁまぁ期待通りになったので、これで良しとします。

 

 

ドムの塗装は、パープル・ブラック・グレー・赤下地・赤・モノアイ・胸ライト・スミ入れ・トップコートと、何重にも重ね塗りします。3機作るのは時間的に無理かな、1機だけにしようかなと悩んだのですが、やはりトリプルドムですので、おもいきって3機同時に作りました。3機だから3倍、ではなく実質1.7倍くらいかな。

 

 

ミデアが先に完成しました。ミデアだけなら実質40分くらいかな。ジェットエンジンのコーンは、自作ステンレス製オジーブコアに交換したほうが早そうでしたが、今回はメタルパーツは使わず塗装で仕上げました。

 

ノズルやフィンやタイヤが別パーツになっているので、塗り分けが楽です。

 

 

ミデアがほぼ終わったので、これからドムに集中します。赤は発色が難しいですが、強直な下地色のおかげで2ステップだけで発色しました。何十年も塗料の研究をしてきた成果か、模型人生で一番短時間で塗装できた赤です。まだまだ発見がありそうです。

モノアイは設定どおりピンクに塗ってみたのですが、このサイズだと周囲の赤とのコントラストが取れないので色を変更することを検討中。

 

 

ところで、イメージしていたよりも非常に小さすぎるコンテナ。ドムの塗装乾燥でチョコチョコと時間が空く予定なので、このスキマ時間を利用してコンテナを大型化することにします。

 

 

キットのコンテナをノギスで採寸したあと、ほぼフリーハンドで切り出したプラバンで箱組。5分かかってないとおもいます。速さも大切な技術。

 

 

コンテナの接着剤の乾燥時間に・・・ドムのモノアイを緑に変更しました。胸のビーム射出口はブルーにしました。ドムの乾燥時間を利用して・・・

 

キットのコンテナにブラケットを設置し、懸架位置を前方に移動。自作コンテナもブラケットで固定。

 

 

すごい簡単工作。

 

左がキットのまま。右がコンテナ増設。コンテナの隙間はうめるつもりだったのですが・・・

 

あまりスキマ目立たいので、このままでもいいかな。

 

塗装の筆目が粗いしスミ拭き残しもありますが、もう制限時間いっぱいなので、これでトップコート。最初に塗ったパープルはかなり濃い目にしました。なぜかと言うと、この小スケールだとトップコートすることで普通よりも2段か3段くらい明るくなるからです。想定どおり、ちょうどいい紫になりました。

 

 

キットノーマルで組むと右の状態になります。バズーカの角度がちょっと頼りないポージングが、しかも3体同じポーズだと明らかに迫力に劣ります。なので中央と左のように武器持ちを改造しました。

 

 

キットにはヒートサーベルはありません。プラモプラスの変換シャフト1-2-1mmをそのまま塗装して、ヒートサーベルとしました。

それから、今回ヤスリがけをしたのはドムの右手首の接着面だけです。ここ以外はいっさいヤスリ使っていません。自作コンテナ・プラ板切り出しでカッターナイフを使った。それ以外の刃物はニッパーのみ。あと接着剤と、塗料。

 

 

いったん完成したのですが、ホバリングフィンの塗り分けを勘違いしたのが判明しました。1度接着したものをバラし、再塗装して接着。そういう失敗が数箇所・合計6分くらいロスしました。失敗から対策を学ぶことも、2時間制作の大切な要素です。

 

 

ホイールは塗装しない(できない)予定だったのですが、2分ほどの待ち時間があったのでパパパっと塗装できました。

 

ジェットストリームアタックぽく撮りたかったのですが、撮影も時間がかかるので諦め。また別のタイミングで時間をかけて撮りたいです。

 

 

2時間、今回はキツキツでした。

プロモデラーの人たちの何ヶ月もかけた超キレイ作品を見ると、尊敬とともに劣等感や挫折を感じてしまうこともありました。しかし長く模型を続けているうちに「〇〇しなければダメ」という固定観念は、成長とは逆のマイナス思考だと気が付きました。僕にとって一番のストレスは「実力以上の理想を負いすぎて、完成しないまま月日が流れる状態」です。

気合を入れて理想形を目指す制作も楽しいですが、短期集中で作る完成品も別の楽しさがあります。たとえ仕上げがどんなに粗くても「やるだけやった」という達成感はしっかりあります。あと長期制作では気が付かなかった、意外な発見や上達が多いというメリットもすごくあります。さすがに2時間は短すぎるので、週末の3時間とか一日で完成させるようなガンプラ作り、オススメです。

 

 

2時間ずっと息を止めてる感じの制作は、本番制作と同じくらいアドレナリンが出ました。しばらく机の上に飾って、眺めようと思います。(もしこのミデア欲しい方がいましたら、メール下さい)

 

 

最後まで観て頂いてありがとうございました。 みなさんの感想やリクエストが僕の製作の励みになっています。 よろしかったら気軽にメールなどくださいませ。

みなさまに、楽しい模型ライフを!