HGUC 1/144 ニューガンダム

作品番号 V44

 

制作依頼を頂いておりました、HGUC ニューガンダム が完成しました。

 

 

 

 

ここから制作風景です

 

最近は2019年8月に発売されたばかりのRGニューガンダムを制作することが多い中で、HGUCニューガンダムのオーダーを頂きました。このキットは2008年販売なので、11年前のキットになります。僕自身も約10年ぶりの制作になり、最新キットと旧キットの違いなどを実感できて、とてもいい勉強になりました。

制作内容は以前作ったHGUCニューガンダム完成品(N20)をベースに、最新の素材で仕上げることを目標にします。ただし、あまり手を入れすぎて最新キットに寄せてしまうと、せっかくHGUCキットを使った意味が薄れてしまうので、HGUCの持ち味を活かすことを念頭において製作しました。

 

 

それでは製作風景です。

 

このキットに触るのは久しぶりなのでキットを2つ用意しました。まず1体は仮組みし、素体として利用します。

 

全体的にスナップフィットが固すぎて、パーツが変形したりスキマが出来てしまうので、スナップフィットのメス穴にMKカットを行うなどの調整を行いました。同じく可動が固すぎる部位は、リーマや面取りビットなどで調整しました。

 

多数ある塗り分けについて。マスキングテープやマスキングゾルしてエアブラシ、あるいは筆塗りやエナメル拭き取りなど、適所適材で使い分けました。

 

 

 

頭部です。ヘルメットは一発抜き!ディテールや強度もヒケも全てが良く出来てます。すばらしい精度です。

 

フェイスもディテールがはっきりしていて、10年前のキットですが(好みは別として)設計と金型はほぼ完璧に近いです。最新のMGと比べても、上位に入るクオリティです。

 

アゴ引きができるように、アゴのパーツを削ります。アンテナはダボを切り取るだけでもシャープになる親切設計。さらに削り込んで形状を整えます。

 

ディテールやエッジがはっきりしているので塗装もしやすかったです。バルカンをメタルパーツに変更。

 

面が広いので、エッジの面取りを多めにするなどでメリハリをつけてます。黄色いダクト内部はディテールが甘いので彫り起こしして墨入れしました。

 

 

肩のパーツ構成も良好です。黄色いパーツのフチが厚かったので、テーパーで薄くなるように加工。

 

デカールは、以前の完成品N20をベースに、ほぼ新規作成しました。

 

 

腕部はシンプルで十分な出来。平手のディテールも良好です。前腕のアポジをメタルパーツ化、ヒジ関節にマイナスリベットを装着。

 

右手マニピュレータはディテールもグリップ強度も良好。最新キットよりもよく出来ています。なお、手首と前腕のボールジョイントは奥まで差し込むと可動範囲が小さくなります。いったん奥まで差し込んだあと1ミリくらい引き出すと、銃の保持角度の微調整が効くようになります。

 

腰周りはほぼ真っ白で、ここに各色を載せてきます。特に黄色は凹凸両方の塗り分け、及び下地赤や下地白や下地青が混在して難しい。いくつもの塗り分け方法を適所適材で行いました。

 

全身の白パーツはHGUCのラインを残す一方で、ヒザ関節は多めに手を入れました。シリンダーは切り離したあとアルミシャフトなどで新造。パイプは塗装で塗り分け。メタルパーツ埋め込みなどなど。

 

ヒザ関節にはマイナスリベット。

 

ふくらはぎはノズルCに交換。

 

つま先とカカトの黄色を塗り分け、メタルパーツ取り付けなどなど。

 

 

ランドセルは、最新キットだとパーツ数が多いせいで強度も精度も不足することが多いのですが、HGUCではパーツ数が少ないので強度があるというメリットがあります。ノズルはマウントを新造したうえで、PPノズルBに交換。

 

 

 

ファンネルを説明書どおりに組み立てたところ、問題点が多数ありました。中途半端に共通設計にしたせいで組み立てが難しく、かといって6本(12本)が統一されてない。それがたくさんの不具合を生んでいました。

ムリな共通設計のせいで高低差が大きい。マウントラッチの設置場所が不適切で、畳んでも開いても目立ってしまう。そういったデメリットと引き換えに何かメリットがあるのかと思うが、不要な穴があったり、マウントの自由性や強度も無いなど、ムダと謎の多い不思議な構成。

キットは2本ずつの共通設計だけど、コストや手間の割にはデメリットが多い。ならばあと少し手をかけて12本全部違う設計にすればよかったのに、または思い切って12本同じ設計のほうが良かったかも。あるいは可動じゃなく背負った状態固定でも良いのでは。まぁこれは元デザインの難しさがあり、最新キットでも不安定なので、仕方がないかな。各人の持つベストなイメージで仕上げるのがいいと思います。

 

今回はキットが2つあるので、2機分(24本)のファンネルから最適なパーツを集めて製作しました。高低差の調節、マウント穴の統一化、ジョイントを加工し、シッカリ固定。

 

リニューアルしたデカールを貼って、完成。

 

 

ライフルはとても良いディテール。ダボが非常に硬いので、ダボ全カットしてもOK。塗り分けを少し追加し、メタルパーツ装着。

 

 

バズーカは塗り分けや合わせ目など、工数が多くなります。

 

青い防護プレート(?)やセンサーグリーンはマスキングなどで塗り分け。マズルは面取りしてメタルパーツを装着。

 

 

銃底のエキゾーストは合わせ目を消すにしても段差も酷かったので、メタルパーツを塗装したものに交換しました。

 

バズーカ弾は頭尾にメタルパーツを装着。

 

塗り分けが少し大変ですが、全体のプロポーションは良好です。

 

 

シールドはRGやMG Ver.Kaなどの最新キットとほぼ同じ構成。なので制作内容もほぼ同じになりました。

 

大判デカールを貼るために、かまぼこモールドを除去。

 

 

4連ミサイルの頭尾と、センターライフル先端にメタルパーツ。

 

マウントは単軸の1自由度しかなかったので、ボールジョイントに変更して可動範囲を拡大。

 

裏側の塗り分け、デカール貼付けなどで完成。

 

 

 

 

 

 

HGUC ニューガンダム 完成しました。

 

 

今回の制作で使用したメタルパーツとPPカラーセットを【ぷらもぷらす】で販売してます。デカール購入希望の方は直接メールください。
最後まで観て頂いてありがとうございました。 みなさんの感想やリクエストが僕の製作の励みになっています。 よろしかったら気軽にメールなどくださいませ。

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