フジミ模型
1/700 艦NEXTシリーズ No.4
日本海軍航空母艦 赤城

作品番号 X04

 

フジミ模型 1/700 艦NEXTシリーズ No.4 日本海軍航空母艦 赤城。

 

久しぶりに艦船を作ってみたいと思い探したところ、近年ではスナップフィットの艦船プラモがあるのですね。本格的に作るわけでもないのにちょっと高かったですが、思い切って買ってみました。船の知識はないので、観た感じで機能や名称を想像したり「たぶんコレかな」くらいで書いてますことをご了承ください。

 

 

 

説明書では1階甲板の艤装の組み立てから始まっていますが、実際の船建造&プラモデルどちらも基礎の部分から作るべきだよな、と思って箱から先に作りました。

艦底はほぼ真っ平ら。スタンドが必要ないので制作が楽でした。

 

全長約35cmもあるバスタブ型を一発抜き。ヒケやパーティングラインも最小限に抑えた感じで、かなりキレイに抜けてます。

 

箱を開けてパーツチェックしたときに「ずいぶん曲がったランナーだな」と感じました。古いキットだとこれくらい曲がってる可能性もあります。しかし比較的新しいキットなので、金型から曲面で作ってるのかなぁと想像。

 

やはり金型から曲げてあるランナーのようです。すごい。金型の金額が気になってしまう。

 

 

このキットはスナップフィットなのですが、穴がキツイ箇所も多く、まったく穴らない箇所もあります。精度の問題なのか、ワザとキツキツにしてるのか、ガンプラと違って設計思想が分かりません。いずれにしても僕は、ガンプラでもスナップフィットは全て解除してるので、このキットでもユルメに調整したいとおもいます。

 

このように穴周辺の肉厚が少ない場合、ドリルを入れると写真のように割れてしまう事が多いです。それに、ドリルで丁度よい穴を開けるのはほぼ不可能。0.1mmでも小さければキツキツだし、大きければユルユルで失敗に。毎回毎回ピンの直径をノギスで測ればドリル径の選択もできなくもないですが、現実的ではないです。

 

 

こういった貫通穴の場合は、テーパーのビットがベストです。刃の食い込みが少ないので割れる心配がない。テーパーなので1本のビットで穴径の微調整ができる。ピンの差し込みはすっと入り、奥の方で摩擦でラッチする。これは便利、というかこれがないと制作ができないくらい必須でした。持ってて良かった。

 

あとニッパーでMKカットでも良いですね。ピンとの直径差をバネの要素で吸収するので、プラへの負担も少ない。これが一番簡単です。場所によって使い分け。

 

「35cmもあるパーツがスナップフィットでピタッと組めたら気持ちいいだろうな」という期待と「こんなに大きいパーツ(しかも色違い素材違い)だと、金型は合っていてもプラ収縮率の差とかで無理なんじゃないか?」という予想もしていました。

 

悪い方の予測が当たりでした。船首から組み立てていくと、船尾のピン位置が1.5mくらいズレてしまう。そりゃそうだ、35cmもの一体成型だと当然こうなるでしょうね。無理に一発抜きせず3枚くらいに分割したほうが、初心者に優しいんじゃないかな、と感じます。

 

 

いくつかのピンを完全除去し、使う穴は長穴加工して、なんとか組み立ちました。が、かなり引っ張って組み上げたので、写真のように中央部分に大きいスキマができてしまう。

 

さらに穴調整したり加熱で曲げグセを調整したりして、少しずつ修正してツライチを目指します。このキット、スナップフィットで接着剤不要とのことで気軽に買ってみたのですが、これはなかなか手応えがあります。

 

 

しかしディテールの精度は素晴らしい。グレーの部分はこれで一発抜きです。素晴らしい。

 

高さ調整できるジャッキが、この制作に非常に便利でした。持っててよかった。

 

 

プロペラスクリューから組み立て。他の小部品は0.3mmくらいの細かさが有るのですが、それに比べてこのプロペラはずいぶんと分厚い。なにか理由があるのでしょうか。

 

こんなに大きいシャフトがむき出しなんですね。勉強になって面白いです。これで船底の赤い部分が完了です。

 

 

 

 

ここから「下から一段目の艤装」です。

パーツの合わせの精度はかなり高いので、バリがあると入らない。見えるところは丁寧に、見えなくなる部分はササッとバリを落とします。

 

スナップフィットはやはりきついので、穴をニッパーで切ってMKカットをします。

 

スナップフィットでも組み立つけど、接着を併用したほうが安心だし、工作もスムーズですね。

 

裏側、すごい位置に押し出しピンがある・・・もしかしたら後修正かな?

 

これこれ。説明書どおりだと円錐の台座のうえに双眼鏡のようなパーツを載せるんですよね。円錐台座の上面が湾曲してるので、接着がすごく難しいと思いました。

 

とはいえ模型歴47年の技術で上手に乗せました。これが10〜20個くらいあるみたい・・・

 

・・・と思ったら、そうじゃなくて。台座は切り取って双眼鏡を載せるらしい。正解がわからないのでこのディテールは後回し、きちんと調べてからやり直します。

 

 

この楕円形は何でしょうか?

 

マクロレンズで接写しました。鋳物のようなテクスチャが見られます、素晴らしい。

 

 

船首。アンカーチェーンは一体成型。ディテールの抜きが素晴らしい。

 

 

 

 

 

茶色パーツは木床かな?

 

 

すべての穴を再穿孔しています。

 

 

シールで表現するウッドデッキ。シールが微妙に合わないかな?説明書を観ると・・・

 

シールはピッタリではなく、カットなどの調整が必要。ところで壁面に折るということは、壁も木板なのかな?

 

木材だけでなく金属グレー塗装もプリントされています。わざわざプリントするってことは、実際の構造を再現してるのかな?さいわい少し電車に乗れば衣笠や氷川丸が見れるので、こんど見に行こう。

 

 

たいへん細いパーツが多いので破損には気をつけていますが、なれないキットなのでミスもあります。

 

 

昔だったら一体成型だったであろう支柱類、今は10〜20以上のパーツに分割されています。

 

そのぶん組み立ては難しいですが、出来上がりは素晴らしいです。

 

 

また、これだけ細かくパーツ分割して組み立てが接着だったら、位置決めがとても大変。ここはスナップフィットの恩恵が大きいです。

 

煙突の形状は独特で、ここだけギーガーが設計したみたい。こういうの好きです。

 

 

砲塔。こういうのを観ると金属パーツで自作したくなります。

 

救命艇を載せていきます。

 

木板のシールが付属。とりあえず貼ってもいいし、できれば時間があったら塗装したいです。

 

つぎに甲板です。

写真を取り忘れましたが、メイン甲板も一発抜きで全長35cmもあります。あまり大きい部品はプラが収縮しないか不安になります。模型歴が長いと、つい余計なことに神経をつかってしまいますね。

 

ウッドデッキのはめ込みも調整しながら行います。

 

ランナーよりも細い成形品には、もちろん応力集中が。ミスや不具合は、メモして対策。

 

 

ほぼ金型一発抜きで表現されたメッシュ構造。素晴らしい。レールのようなものは懸架装置かな?

 

ここから船箱に甲板を載せます。

似たような支柱が多いので、マジックで印をつけました。「間違った部品は入らない」というような親切設計なら良いのですが、なにぶん初めてのキットなので確実性を高めていきます。

 

スナップがきつければ入らない、緩ければ外れてしまう、接着だと角度調整できない。とにかく慎重に時間をかけて調整します。

 

トラスや軽減口がありますが、どういう使い分けなんでしょう?

 

何本もの支柱の位置あわせをしつつ、甲板が乗ります。

 

いろんな精度が必要です。

 

船首がほぼ完成。

 

船首。

 

 

船首

 

 

船尾。

 

船尾

 

 

 

 

 

ブリッジ。ここは重ねていくだけなので簡単でした。

 

戦艦に比べると、空母のブリッジは小さいですね。

 

写真だと実物の10倍くらいのアップになるので肉厚が目立ってしまいますが、実物は15mmくらいでとても緻密なディテールです。

 

 

 

付属の戦闘機。

 

良い金型、良い抜き。

 

 

 

付属の台座。海面を表現したテクスチャーかな。

 

台座に乗せてみました。

 

 

そういえば昔作った艦船があったと思いだし、箱から出して撮影。たしか同スケール。

 

 

船の撮影は初めてです。絞りも光源もわからないけど、とりあえず撮ってみました。

↑クリックすると拡大します↑

 

↑クリックすると拡大します↑

 

 

空母赤城、完成しました。

 

 

 

 

最後まで観て頂いてありがとうございました。 感想やリクエストなど気軽にメールください。

みなさまに、楽しい模型ライフを!