RG ハイニューガンダム 完成しました。
ハイニューガンダムは30年前の古いデザインなので、人によって解釈がたくさんあると思います。このRGハイニューガンダムは大小のアレンジがされていますが、全体のシルエットも細かいディテールも概ねイメージの範囲内で、温故知新が程よくまとまってると思います。
なのでキットの素性の良さを活かしつつ、細かなアレンジや調整を行いました。ただ、成型色の色味や配色バランスはイメージと合わないところがあるので、主に塗装でアレンジを加えました。
頭部の制作です。
ハイニューの頭部はけっこう独特なアウトラインなのですが、キットではちょうどよくまとまってると感じます。
微調整を行いつつ、頭部完成しました。
左腕。ディテールもパーツ分割もちょうどよい感じです。手首のシルバー色は構成ラインを崩してると感じます。なので本体色と同じ白にし、同時に周辺の色バランスを整えました。写真では目立たないですが、フレームはダークグレーをベースに、プラチナ・ゴールドなどでアクセントを入れています。
ディテールの面では、ヒジ関節の黄色丸モールドは切り落とし、アルミの丸皿とステンレスのマイナスリベットに変更。前腕側面にPPアポジ1.5mm。などなど。
右腕。バルカンはマズルを短くし、銃口にメタルパーツを仕込み。そのほか左腕と同様に塗り分け変更とディテールアップ。
肩。色分けもディーテルも素晴らしい。キットを活かしつつ微調整。なおマーキングやコーションは、このキットに合わせて水転写デカールを新規制作しました。
上半身。RGニューガンダムと同じ構成です。RGニューガンダムの制作のときに十分な検証と改善案ができているので、今回もそのまま適用できました。
腰や肩のフレームはノーマルでも比較的しっかり安定しています。が、背骨から頚椎は少しのズレでもポージングが大きく崩れるので、体幹の整ったベストな位置に固定しています。
ツートンカラーで平面の面積が小さく、さらにディテールもたくさん入っているので、デカールは少なめにしました。
腰アーマー。
仮組み。アーマー裏側は3重構造で、ディテールもちゃんとデザインされた凝った作り。近年のガンプラの中でもトップクラスの手の混んだ作りです。ただ、シルバーのパーツは金型が甘いのか素材の特性なのか、パーツの歪みが大きくウェルドラインも目立つので、重厚感が損なわれてます。その辺に気を配りながら制作しました。
昔だったらもっと手を加えていましたが、裏側まで凝りはじめると制作時間が2倍3倍になってしまいます。制作時間と仕上がりのバランスを釣り合わせるのも、とても大切な技術だと分かるようになりました。
フロントアーマー上端は本来は青ですが、一発抜きで白になっています。ここは大切な色なのでパーツ分けしてもらえたらなお良かったです。でもスジボリが入ってるので青の塗り分けは簡単にできそう。
あと、最近流行りの「成型色の差し色」について、僕は塗装する場合「差し色」は入れたり入れなかったりしてます。今回のようなシルバーの差し色は、アーマーの厚みが薄っぺらく見えてしまうので、同色の白で塗って重厚感を出そうと思います。
長年のハイニューファンとしては、この純白に青紫のイメージですね。フレームやダクトが露出するのでグレー数色でアクセント作り。黄色の配色を追加。などなど。
リアアーマーも同様に、シルバー色分けがアウトラインをボヤッとさせているので、白に統一しました。青パーツは開閉ギミックがあるためパーツがグラグラしていたで、しっかり固定。
ここから足の制作です。
キット成型色はシリンダー(金色)もシャフト(銀色)もクリアータリックで重厚感がありません。それぞれメタル表現を施しました。
フレームは多重構造やフェアリング連動など凝った作り。ディテールもちゃんとデザインされてて、強度もしっかりしてて、手を加える必要性はほとんどないです。グレーやメタリックで塗り分けします。
また外装のデザインは大幅にアレンジされてるものの、バランスは良いので、大きい変更はせず微調整を加えます。ヒザの黄色い丸モールドはメタルパーツに変更。
ふくらはぎ後部のノズルは完成後はほとんど見えませんが、PPノズルGに置き換えました。
キットでは色分けが多めのアレンジになっていますが、これを設定画に近づけるように色を整理しています。
足首周辺のディテールアップ、足裏のノズルはステンレス製PPノズルGに交換。
なお足裏にPPノズルGを取り付ける場合、写真で示したピンと基部をカットすると高さがちょうど良くなります。【ぷらもぷらす】のノズルを使用する場合は参考にしてください。
つづいてバックパックの制作です。
センタースタビライザーは、各ブロックのボリュームが大きくアレンジされています。バランスも良いので細かな調整だけ加えて完成しました。
センタースタビライザーの裏面は真っ黒だったので、グレーやメタリックやイエローで塗り分け。
ランドセル本体は小さく複雑なブロックで、なおかつファンネルやプロペラントタンクなどの重量物を支えなければならないので、けっこうな強度が必要です。なのであまり加工は行わず強度を優先しました。細かいすり合わせなどを行い、PPノズルCを取り付け。
プロペラントタンク全体。多くのプラモデルはモナカ割で、接着&乾燥&合わせ目消しが必要になります。しかしこのキットではスライド金型で円筒形に抜いてるので、パーティングラインを処理するだけでOKです。また末端の凸凹ラインやベクターノズルが別パーツになっているのも素晴らしいです。
設定画ではほぼ白一色ですが、自分の好みのカラーリングで仕上げました。
バックパック周辺が完成。
ファンネルコンテナもけっこう大きくアレンジされてますが、全体的なシルエットで見れば違和感ないという、よいアレンジ。金型も精度良く抜けてて気持ちいい。微調整と塗り分けなどを追加。
ファンネルです。
ノーマル仮組み。初期設定では真っ白でした。カトキハジメ版(でしたっけ?)では白と紫のグラデーションです。過去キットではシールでグラデーションを表現してましたが、このキットでは3色のスプリッター分割にアレンジ。これは古さと新しさとプラモの技術的制限を上手にミックスした、素晴らしいアレンジ。
従来のキットだとファンネルがポロポロ外れるのが当たり前(?)という流れでした。が、今回はマウントを巨大化し保持力アップ!ポロポロしないシッカリした構造になりました。見た目はちょっと野暮ったくはなりましたが、ポロリするより断然良いと思います。素晴らしい決断です。
ファンネル内部の可動部はアドバンスドMSジョイントで色々と不安定なので、今回はファンネル閉じた状態でしっかり固定。カラーリングは迷いましたが、個人的なイメージを優先して青白のツートンに整えました。中央のノズル部にステンレス製PPアポジを取り付けて完成。
ライフル、ノーマルで仮組み。全体的なアレンジを行ったのか、知ってるデザインと知らないデザインが混ざってます。今回はキットのイメージを優先して制作しました。
他のガンプラの「銃底が腕に当たって、まともに構えられない」という悲しみは、このキットにはありません。自然な状態で構えることが出来ます。
またグリップの保持力も十分で、ポロリせずしっかり持つことが出来ます。
バズーカは最近の定番のパーツ構成&ディテールです。合わせ目もほとんど無いし、このタイプのバズーカの完成形だと思います。なので過去のノウハウがそのまま適用できるので、スムーズに制作できました。
バズーカは背中にマウントする前提で仕上げました。
シールド。
ファンネルと同様に、青白グラデーションの代替アレンジとしての、3色スプリッター。とても良いアレンジ。裏側はパーツ数を少なくしながらも、見た目は最大限頑張ってる感じ。
表面はスプリッター迷彩のコントラストがハッキリになるように色の組み合わせを試行錯誤した結果、この配色がピタッと決まりました。水転写デカールは今回新規に制作。裏面はグレー数色で塗り分け。
ハイニューガンダムはデザイン的にも自立が難しい。そのためキットには専用のマウントが付属。胴体背中とバックパックで挟み込むようにしてマウントされるので、強度と重量バランスがちょうどよいです。これは付属してもらってありがたいパーツです。今回はこのマウントとディスプレイベースを使って、浮遊ディスプレに仕上げました。
最後に完成写真。
キットノーマルとの比較。
RGハイニューガンダム、完成しました♪
みなさまに、楽しい模型ライフを!