2本目のエアブラシ選定について

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エアブラシの選択基準や使い方は、メーカー取説や雑誌等を読めば「ほぼ」正しい情報が得られます。しかしそれはあくまでカタログスペックであり、実際に使った感覚はまったく違うものです。そこで、実際に40年以上エアブラシを使ってきた経験を記していきたいと思います。

今回の内容は少しマニアックで中級者向け、主に「エアブラシ経験者で、2本目3本目を購入予定」の人に参考になると思います。

逆に初心者の人は混乱するかもしれないので読まないほうがいいです。初心者にはエアブラシ&コンプレッサー無料貸し出しを行っておりますので、ぜひ実体験してください。

 

いきなりですが結論から言うと「エアの良し悪しについては、使ってみないと分からない」です。それが僕の本気の本音です。

 

●口径0.3mmを10本くらい使ってきましたが、どれも風量&塗料量ともにバラバラです。感覚的に0.2mm〜0.6mmくらいのバラツキがあります。「0.3mmを所持してて、新たに0.5mmを買ったけど、あまり変わらない」ということもありました。

 

●同じ0.3mmでも「塗料ミストの粒の大きさの違い」があります。感覚的に粒の大きさが3倍くらい違います。これはグラデーション塗装には非常に重要な要素です。ちなみに僕の使っているエアブラシの中で一番ミストが細かいのはWAVE製スーパーエアブラシJr HT-031です。(ただしこのジュニアは生産休止。後継機のジュニア2は構造が変わったので、エア質も変わったと予想)

 

●エアの安定性の違い。内部構造なので情報がほぼゼロですが、エアブラシ内のエアの取り回しが上手にできているかどうかで、エアの安定性に違いがでるようです。手持ちの中ではTAMIYAスプレーワーク HG トリガーエアーブラシ(0.3mm ITEM 74510)がエア&塗料ともに安定しています。なのでコレを2本持ってます。3本目も検討中。

 

●新品の吹き味はあまり参考にならない。数回の塗装と最初の全分解洗浄が終わったあたりで、実務的な性能になる。つまりメンテナンスがしやすいかどうか。また使っていくうちに性能が変化していきますし、使う人によってクセの付き方が変わっていきます。

 

●第三者にアドバイスする場合。全く同じエアブラシでも、コンプレッサーの性能や塗料種類によってエアの出方は大きく変わります。なので僕が愛用してても、他者には使えないということが多々あります。

 

このエアブラシは15年以上使ってます。道具を大切にする心も大切。

 

 

次に、買う前にある程度選別できるポイントを下記に記しました。

 

●エア経路が複雑なモノは、たいていエアが不安定で使いにくいです。例えば簡易レギュレータ付きエアブラシなどは避けるようにしています。エアブラシ本体はできるだけシンプルに。エア圧はちゃんとしたレギュレータとメーター読みで行いましょう。

 

●長時間塗装する場合、押しボタン式のエアブラシだと指が痛くなります。長時間(連続30分以上)塗装する場合はトリガー&グリップ式を使います。

 

●デザインが奇抜なモノ・流行り物は使い良かった試しがありません。オーソドックスでシンプルなものを。

 

●ニードルキャップ(一番先端の部品)の形状による違いは、あまり良くわかりません。近接塗装が必要な場合はニードルキャップを外して行うので、クラウン型に必要性を感じません。またクラウン型はブクブクができないので、ブクブクできるフルカップ型を愛用しています。(※ブクブク=ニードルキャップを指で塞いで空気を逆流させて、塗料カップを洗浄する行為。「うがい」とも言う)

 

●本体色は黒かシルバーメッキを選びます。カラーメッキされていると眼が色補正される影響で、正確な色を判断できなくなるからです。

 

●オリンポスや岩田など老舗メーカーは性能的信頼はあるのですが、メンテ部品の入手に手間取るのが難点です。TAMIYAやクレオスやWAVEは、流通が安定してるというメリットが大きいです。

 

●海外製激安エアブラシも、自分でメンテ&加工する技術があれば、非常に便利です。固着が怖いウレタンやプライマーなどにも、金額が安いので遠慮なく使えます。エアブラシをディスポ感覚で使える結果、完成品の精度が上がります。

 

写真の「TAMIYA スプレーワーク ベーシックエアーブラシ」は基本性能は低いけど、プラスチックなので好きに加工が出来るのが便利で愛用してました。

 

というわけで40年の経験の結果、「とりあえず買ってみる」という雑な買い方をしております。現在はだいたい2択で、有名メーカーの定番品を安心して使うか、または激安品を加工しながら使っています。そして実際に使ってみて個性をしっかり把握した上で「吐出の多いものはサフ用、ミストがキレイなものはグラデ用」のように役割を与えて使い分けてます。

 

まだまだ要素はたくさんありますが、今回はこのへんで。

 

 

 

2019.05.17 記

 

 

みなさまに、楽しい模型ライフを!