塗料を完璧に撹拌する方法

2011.12.24 初版
2019.11.28 全面更新
2022.01.08 写真更新

 

※撹拌(かくはん)=かき混ぜることです。

 

塗料を撹拌すには、ビンを良く振る、調色スティックや電動撹拌機でかき混ぜる、などが一般的な方法として知られています。しかし、念入りにかき混ぜても、たいていはこの写真のようにビン底の塗料が残ります。

わかりやすくするため、塗料を抜いた状態で撮影。ビン底に固まった塗料が残っています。

 

ビン底に溜まる塗料は、重い成分=全体の色味を決める、という重要な役割があります。つまりこの沈殿成分が混ざっていないと、色味が不安定になります。特にメタリック、つや消し添加剤、蛍光色などは重要成分が沈殿しやすく、本来の色味を出すのが難しい。それを知らなければ、本来の色じゃない色で塗装していることになるし「右手と左足の色味がなんか違う!」ということにもなります。

特に、お店や自宅で長期間保管していた塗料は、重い成分がビンの底に沈殿、シンナーや溶媒は上の方に分離して、ますます撹拌が難しくなります。

 

 

そこで、素早く完全に撹拌する方法を紹介します。

これくらいの平筆でビン底をかき混ぜます。最初はネトッとした引っかかりが感じられますが、数秒〜10秒ほどで手応えが無くなり、サラサラと筆が動くようになります。そうなれば撹拌は完了です。

 

 

この通り、一粒の塗料も残らず撹拌できました。ここまで綺麗に撹拌してこそ、本来の色味にすることが出来ます。

 

●撹拌に使用する筆は毛先が痛んでしまうので、安い筆や使い古しの筆で充分です。ただし、あまり安物だと抜け毛が出るので注意。

●筆で回しても底の固さが変わらない場合、もうその塗料はダメです。ゴチャゴチャやって再生したふうに見えても、色味はボケたままです。新品にしたほうが時間もお金も仕上がりも良いです。

 

 

 

みなさまに、楽しい模型ライフを!