PG UNLEASHED 1/60
RX-78-2 ガンダム

作品番号 Y01

 

 

PG Unleashed パーフェクトグレード・アンリーシュド RX-78-2 ガンダム 完成しました♪

 

 

 

 

まずはハッチクローズの完成写真です。

 

 

ここからハッチオープン状態の完成写真です。

 

 

 

フレームの写真です。

 

 

ここから制作風景です

 

 

パーフェクトグレードかつ40周年記念ということもあって、とても内容の濃いキットでした。またボリュームも極めて大きく、制作内容を全部乗せると長くなりすぎてしまうので、基礎工作やキット自体の説明は省略し、主だった改造内容を記しています。

いつもどおりの基礎工作や強度アップなどの改修にくわえて、このキット製作で一番神経をつかったのは「下品にしない」ということです。このキットはメッキパーツ・細かいディテールや色分け・LED発光・3Dシール・金属パーツ・エッチングシートなど元々ハイディテール気味なので、適所適材を外すと「リアル」どころか逆に品が悪くなってしまいます。過剰なディテールをオミットしたり、付け足す場合も最小限に抑るなど、バランス取りに気を使いました。(言うまでもありませんが、すべて個人的な好みにおいてのはなしです)

出来上がった完成品を眺めていると、大きいスケールならではの迫力と間延させない適度なディテールがあり、バランスが非常に充実している。また一時的な流行に流されずファーストガンダムの原点を尊重した心意気、なおかつ技術面では最新を取り入れていて、とても良いキットだと実感しました。

 

 

 

 

ここから制作風景です。本文中で「Perfect Grade Unleashed Gundam」を「PGUガンダム」または「PGUG」と省略して表記する場合があります、同じ意味として読み取ってください。

まず頭部の発光についてです。LEDユニットは首の下の胸のあたりに位置します。LEDの光は喉・頭部のクリアーパーツを通り、ツインアイとセンサー前後を光らせる構造です。

 

 

LEDを点灯しました。しかし経路が複雑で光ロスが大きく、LEDの光量も低いため、ツインアイの輪郭が見えず眼力が出ない。

 

 

というわけでLED発光はオミットし、センサー系は塗装で仕上げます。クリアーパーツはヒケやバリがすごいので、ヤスリで全面成形&下地足付けし、ベースコートから時間をかけて層を重ね、しっかり発色するように塗装しました。

 

 

ガンプラでは初(?)のメタルディテール。取り付け方法に凝ってフランジなどを設けたのはいいのですが、その代償として奥行がまったくなく、穴底が丸見えで、せっかくのメタルパーツの効果が出てません。そこで、マズル内部をグレーで塗装し、インナーにステンレス製PPアポジ1.5mmを埋め込みました。

 

 

 

内部フレームも凝った構造になっています。ここではグレー1色だったフレームを、メタリックやグレー数色で塗り分け、メタルパーツ埋め込みなどを行いました。

 

 

特に露出するフレームは細かいマスキングを何度も繰り返し、塗り分けを多くしました。

 

 

5連ダクトは3重構造になっています、しかしノーマルのままだとせっかくの多重構造がほとんど見えません。そこで5連ダクトの四角形のユガミを整形しつつ穴を拡大。ルーバー・フレーム・フェアリングをそれぞれ塗り分けました。写真だと分かりにくいですが、ノーマルよりもレイヤー構造が目視しやすくなっています。

 

 

メンテナンスハッチ・オープン。今回の制作ではハッチクローズ状態でのプロポーションを最優先して作っています。もちろんハッチオープンした場合のハッチ裏側やフレーム等も手を加えています。

 

眼の下からホホ・アゴに通る縦のラインは、キットでは段差表現でしたが、スジボリに変更しました。アウトラインやアゴのライン微調整などなど。

 

 

ノーマルは大河原的アニメ的表情です。首周りを改造し可動範囲拡大することで、アゴが引けるようになり、カトキハジメ版のような表情もできるようにしました。

 

 

 

次に首周りの製作です。

LEDユニットがあるため首周りの可動に制限があります。ここを改造し可動範囲を拡大、アゴをひけるようになって、カトキハジメ的表情もできるようにしました。

 

 

シリンダーシャフトのクロムメッキはムラもなく表面仕上がりもいい感じなので、メッキを活かし、マウント部をグレーで塗り分けました。シリンダーケースはメッキのムラが目立つので、メッキ落としてゴールドで再塗装。

 

LED装置のスペース確保のためか、首周りのディテールは簡略化されている感じです。なので加工や塗装で情報量を増やしました。

 

 

つづいて腕の製作です。

芯になるフレームは、システムインジェクションのアドバンスドMSジョイントです。RGと比べると肉厚があるので破損やポロリは少ないですが、大きくなったぶんフリクションが増えすぎて可動がかなりキツめで、さらに力を加えるとフレームがたわんでしまいます。特に緑色でマーキングしたスライダーの動きが渋いです。自重保持に影響のない&完成後に見えない範囲で、グリスなどで潤滑を改善しました。

 

前腕の手首寄りのところに謎の可動があります。緑色マーキングした部分と赤矢印の部分、ほんの2mmくらいの可動です。派手なポーズをするときに必要になるのかもしれませんが、それにしても可動が小さすぎて役割が不明。完成後は可動を確認することができず、保持も弱くグラグラしてるので、ズレたことに気が付かず間違ったポージングをしてしまう可能性が高い。

 

 

ずいぶん検証しましたが、この可動の必要性が分からなかったので、まっすぐで固定にしました。芯のフレームは素材の制限で接着ができず、かつ肉厚もないので強度も足りない。ごく細いネジを数カ所固定することで解決させました。

 

 

前腕には金属プレス製パーツが仕込まれています。これがシールド側の磁石で結合される仕組みです。磁力の強さは静かにディスプレイには十分ですが、移動やポーズ変更するときは外れ落ちるかもしれませんので注意してください。金属プレスパーツはスライドハッチを閉じると隠れます。

 

手首のブロックは白一色で、このスケールだと間延びしてしまうので、グレーで塗り分けました。成形の甘いディテールは、マイナスモールドやPPアポジなどのメタルパーツに置き換え。メッキパーツはムラがあり超合金オモチャっぽい質感なので、メッキを落としてグレーやゴールドに再塗装。肘後ろ側のカバーは、複雑かつ良い感じのパーツ構成。微調整だけ加えています。

 

 

基本的にはハッチクローズでのバランスを最優先で作っています。ハッチオープンした場合も、ハッチ裏側塗り分けや露出するフレームの統一感などを改善しています

 

 

マーキングはこのキットに合わせて水転写デカールを新規製作。元々のディテールが多いので、デカールは控えめにデザインしました。キットの丸モールドは切り落とし、貫通穴を開けて、ステンレス製PPアポジ等を埋め込み。

 

 

このキット手首が8種類入ってます。なお指は可動せず全部固定式です。

最近のMGのような全指可動ギミックも素晴らしいのですが、ライフルを持てなかったり、加工塗装ができなかったりのデメリットも多かった。また完成品を納品した依頼者様から「完成見本のように指を再現できないので、固定してほしい」というリクエストも多くありました。指先の絶妙なニュアンスはガンプラ歴40年でも本当に難しいです。

というわけでもともと僕は固定で仕上げることが多かったので、今回のような固定指は個人的にはとても嬉しいです。(全可動指は別売りオプションで購入できるようにすれば、コストも需要もマッチしそうな気がします)

 

 

それから、前腕は意図的に左右逆にしています。なぜかというと、説明書どおりだと前腕のハッチを内側に開くと、いわゆる「脇が甘くなる」状態で、美しい立ち姿が再現できなくなるからです。ハッチを外側に開くようにすることで、機能を崩さずポージングのアウトラインを改善しました。

 

 

つづいてボディです。

黄色ダクトのルーバーは可動式ですが、自重でペタペタに垂れてしまうので、ベストなアングルで固定にしました。

 

 

胴体には手足・首・コアブロック・バックパックなど多くのアッセンブルが取り付く上に、さまざまな可動もあるため、少々強度が足りずグラグラします。なので全体的な強度をアップさせる工作に重点を置きました。肩甲骨の2重可動、腰の赤部分のスイング伸縮、上半身と下半身をつなげるプレートフレームなどを改善しました。

こういった調整は全身に施しています。見た目だけでなく、眼には見えない強度部分もしっかり作り、ポロポロ・ギシギシしない完成品になるように心がけてます。写真では伝わらないのが残念ですが、強度をしっかり取った完成品は、手にとったときズッシリとした重量感と安心を感じます。外見や質量は同じでも、中身はまったくの別物になっています。

 

 

肩のせり出し機構は思い切ったアレンジです。派手なポーズもできるし、閉じれば違和感なく普通になる、選択肢が増えてとても良いです。開くと少々強度不足ですが、今回のメインである立ち姿なら十分な強度があったので、可動は残しました。

 

 

コクピットハッチの可動です。まず上に3mmくらい持ち上げて、それから前方に5mmくらいずらします。そこからはある程度自由に動きます。ただ、ここは可動させずハッチを開閉するだけのほうがバランスが良いと思います。

 

 

可動やハッチ開閉は少々難しい箇所もあります、また取扱説明書には書かれていない微妙な手順やコツもあります。可動で迷った場合は「W34 PGUガンダム素組レビューのページ」を参考にしてください(随時更新中です)

 

 

上半身にはコアブロックが収納されます。ただし腰と下半身のジョイントが弱いため「普通のガンプラのように上半身を持ち上げると、下半身がスポッと抜けて落下事故」の可能性が高いです。この対策のため腰回りはネジ打ちで固定しました。(納品後のメンテ等も考慮して、ネジを外せば可動を戻せるようにしてあります)

 

 

 

ここから腰の製作です。

フレームはABSとアドバンスドMSジョイントの組み合わせ。ラストシューティングのような派手なポーズのための可動が多くありますが、今回はキレイな立ち姿と安定性を目指すため、それぞれベストな位置で固定しました。

 

 

また股間フレームは強度をもたせるためかスナップフィットやポリキャップがかなりキツめの設計になっているようで、よほど上手に組まないとスキマや固着が発生しやすいです。ですのでポリキャップはストレスがかからないように調整、スナップフィットはすべてMKカットで解除し、組み立てはネジで結合しました。

 

 

強度に影響のない部分には、塗り分けやディテールアップをおこまいます。

 

 

ヘリウムコアのパーツ構成は、ガンプラとしては例外的で重要な注意点があります。取説では普通にフレーム同士を組付けて、あとから黄色パーツをかぶせる手順なので普通に見えます。ですが可動させるとフレームは非固定で可動し、緑で囲んだ部分がフレーム固定の役割になります。またフレーム同士の噛み合わせが硬いので、どこが可動するのか分かりづらく、強く引き出すと黄色固定部分が外れてしまう。キチンと組むには構造をよーく理解する必要があります。対策として説明書とはまったく違う組み立て方をし、固定部分は接着剤やネジで確実固定、可動部分は削ったりグリスアップでスムーズ化などを行って改善しました。

また右写真の青で囲った2箇所は、よほどうまく組み付ければギリギリ正常に動きそうな設計だと思います。ですが実際に可動させると白いプレートと干渉し、可動が閉じなくなります。ここはスリット状にカットアウトして干渉を解除、スムーズに可動できるように改善しました。

以上の2点は組み立てるときはしっかり構成を理解する必要がありますが、完成後は気にしなくて大丈夫です。

 

 

 

 

削ったほうが良い部分と、絶対に削ってはダメな部分があります。接着したほうが良い部分と絶対に接着しちゃダメな部分あります。難しい機構でしたが、ほぼ最適化できたと思います。(もし難しいと感じた場合は、削らず接着せず、キットノーマルのまま組み上げるだけでも十分大丈夫です。)

 

 

 

可動や強度を優先的に加工したあとは、ディテールの加工を行います。キットの丸ディテールは塗装で塗り分けての表現もできますが、今回はPPアポジに変更しました。シャープさが段違いに良くなります。そのほかPPアポジ1.5mm、2m、3mm、マイナスリベット各サイズなどディテールアップ。

 

 

ヘリウムコア(黄色)は2軸の可動があります。まず内側に向けて開き、そのあと2軸とも可動がスムーズになります。白プレート外側は、まず外側に3mmくらいスライドすると、回転可動ができるようになります。すべての可動部分を調整してありますので、強い力は必要ありません。

 

 

股間の連邦マーク部分は「大気圏突入」で使用した冷却機構が再現されてます。この赤いパーツの上端は、フレームと可動用ハンドラも兼ねているので、グレー等で塗り分けしました。開く時は赤い部分を押し下げて、閉じる時は上端のグレー部分を押すと閉まります。

 

サイドジャケットは一部フレーム色が露出してます。そうデザインしたのか、キットの色分けの限界なのかは不明です。ここは自分の好みで白に塗り分けました。上下スライドの可動は残してあります。

 

 

 

ここから足の製作です。

骨格はアドバンスドMSジョイント。可動はかなり固めで、それが設計どおりなのか精度誤差の硬さなのか、判別が難しいです。荷重部分はそのまま、スライドなどの不荷重部分にグリスアップしました。

PSやABSのスナップフィットもかなり固め。あまり固いと最後まで差し込めない、分解ができない、完成後もプラに負担がかかり経年ひび割れする、などリスクが多いです。ここではV字型にMKカットしてスナップフィットを解除しています。こういった処理は全身に行っています。

 

 

そのほか、パーツの合いが悪いところ、可動させると歪んでしまうところ、必要ない可動などを強化&固定していきます。

 

 

カトキハジメ風立ちポーズをさせるためフレームの改造をしています。

 

 

ヤスリがけなどの工程が一区切りするごとに、アルコールや中性洗剤や超音波洗浄機で汚れを落とします。

 

 

 

メッキ落とし、フレーム塗り分けのバランス改善、メタルパーツ追加、水転写デカール新規制作などなど。

ヒザ裏はアドバンスドMSジョイントが露出します。アドバンスドMSジョイントは素材がPE・PPなので加工や塗装ができません。なので、できる限りの整形や色合わせを行いました。また周囲の色を目立たせることでPEPP部分を目立たなくさせるなど、境界色干渉なども利用しました。

 

 

キットはメッキが多数ありますが、仕様なのか個体差なのかムラが多いです。メッキを落とし面を整えて、自分の好みの色に塗り替えました。

 

 

キットのパーツ色分けはかなり良くできているのですが、やはりどうしてもパーツ単位の色分けだと限界があり、機能と色がマッチしてない箇所もあります。これを現実の機能的塗装に塗り替えていきます。ただし実機をそのままスケールダウンすると境界色干渉や縮尺錯視になるので、模型的アニメ的アレンジも加えます。

本来はここにキット付属のエッチングパーツを貼るのですが、ダクトを塞ぐようなデザインでエアフローが悪くなる感じがするので、エッチングパーツは貼っていません。もし付けるとしたらラジエターコアのようなデザインが良いと思います。

 

 

 

フレームやハッチ裏側にも手を加えています。

 

 

足首の可動は可動を増やすためか軸が上下2つあります。が、力点1つに対し作用点が2つあるので、下だけ動かしたくても上が動いてしまうし、上下とも真っ直ぐにするのは論理的に不可能。あとここも完成後にはほとんど見えなく、手も入らないので、真っ直ぐにしたいならむりやりグリグリしてラッキーを狙うしかないです。というわけで十分に検証した結果、片方の可動を調整後、ベストアングルで固定しました。

 

 

ソールパーツの接地面は3分割可動。つま先&かかとがせり上がります。ただし連動スライドが独特な構造で、しかも完成後には見えなくなるので、内部構造を知らないとまず動かせないと思います(知っててもうまく動かせない)。余談ですがロック解除すると写真右のようにへの字に可動するようになります。

今回はカトキハジメ風のキレイな立ちポーズと安定性を目指すため、可動はすべて解除。このあと固定します。

 

 

 

可動解除された足首周辺、足裏をガラス面にしっかり接地させ、固定していきます。

完成写真は一見するとキットノーマルと変わらないようですが、この立ち方をさせるには可動範囲改造とフレームの改造が必要でした。また可動範囲を大きくしただけではダメで、体幹軸を真っ直ぐにしたり、逆に意図的にずらしたりなどの微調整も必要。関節調整・全部組立・ポーズチェック・全部分解・関節調整・全部組立・・・を何十回行いました。納得できるまでやって良かったです。

 

 

足裏はとても手が込んでいます。パーツ分割・色分け・マイナスモールドなどキットノーマルでもすごく良いディテールです。さらに塗り分け追加、ステンレス製マイナスモールド等を埋め込みました。

 

 

 

 

足まで出来上がって自立できるようになったので、フレーム状態で撮影。

かなり何度も検討した結果、すこし派手な色味のフレームになりました。

当初、キットの配色&色味だと少し派手すぎると感じたので、いったんはダーク系の色に塗りました。しかし外装でほとんど隠れてしまうのと、光がフレームまで回らず黒つぶれにってしまいました。なので全部分解して「見える部分・隠れる部分」を十分検討し、最終的には写真のようになりました。フレームだけで観るとだいぶ派手ですが、外装パネルを付けるとちょうどよい感じになっています。

 

 

 

 

つづいてバックパックの制作です。

ガンプラ初(?)のメタルノズル。たぶんアルミにブルーのアルマイト。重量感のあるメタリックでとても良いコーティングです。

 

LED内蔵ビームサーベルを差し込むことで、光がバックパック内クリアーパーツを通り、ノズルが光る仕組み、しかし導線が長いため光量が少ない。また消灯するとクリアーレッドパーツのオモチャっぽいディテールが目立ってしまう。ですので発光ギッミックはオミットすることにしました。

 

 

キットのクリアーレッドパーツは取り外し。キット付属メタルノズルの中心穴が約4mmなので、ここにアポジ4mmをピッタリはめ込んで内径2mmにし、PPノズルAをインナーノズルとして取り付けました。

 

 

甘いモールドをオミットし、マイナスリベットやPPアポジなどに置き換え。可動はすべて残してあります。

 

 

ハッチ開閉。中央の明るいグレー部分はシールドマウントで、回転することで収納展開できます。

 

 

 

ここからライフルの製作です。

センサー。ここではクロムメッキを一部活かしました。センサーのクリアーイエロー部分をグリーンに塗装。

 

 

センサーのマウントはイエローメッキ。ここがメッキコーティングされている機能的意味がないので(個人的意見)、メッキを落としてフレーム色で再塗装。マウントは3軸の可動があるのですが、ここが少しでもズレすると見栄えが極端に悪くなる、そしてズレをまっすぐに戻すのが意外と難しいので、固定にしました。

 

 

アンダーバレル的な部分はボリュームが不足してると感じたので、メタルパーツを塗装したものに交換。

 

 

ライフル・レシーバーシリンダー(?)のクロムメッキもおもちゃっぽいので、キレイにメッキ落とし。表面処理し、メタリック専用下地ブラックをツヤツヤに塗布、ペールグリーンメタリックで塗装。クリアーでコーティング。グレー系の塗り分け。この「ペールグリーンメタリック」は、写真だと伝わらないけど、深さと重量感があるお気に入りの色です。

 

 

 

グレー数色はわずかにグリーン寄りのウォームグレーで、それにペールグリーンメタリックで色相を揃えています。そして色味が逆のプラチナゴールドメタリックでアクセントを取っています。

 

 

トリガーやセフティ(リリースシャフト?)の可動を調整しつつ、塗り分け。

 

 

そのほか細かい部分でディテールアップ・ディテールダウン・塗り分け・メタルパーツ追加などなど。

 

ノーマルとの比較写真。キットのディテールがとても良いです。個人的にはこれくらいのディテールとメタリックのバランスがちょうどいいかな。

 

 

ここからシールドです。

開閉できるビューファインダー。可動の調整、配色変更、などなど。なおキットにはクリアーパーツがついてますが、厚みやウェルドなどで透明度が良くなかったので、クリアーパーツはオミットしています。

 

 

シールド表面はアニメのように柔らかい曲面構成になっていて、とても良い感じ。それにあわせて連邦十字の取付面も湾曲していますが、ただやはり3D曲面同士の取り付けは精度が難しく隙間ができがち。仮組みの段階で何度も何度も調整して、ピッタリ収まるようにしました。

 

 

アニメだとシールド裏は赤だったので、キットはアニメを再現してるといえますね。ですが模型だとどうしても「赤い板ペラ一枚」に見えてしまうので、シールド裏はグレーで塗り分けます。繰り返しになりますが、シールドも「見える部分・見えない部分」の判断がとても重要でした。普通のガンプラの感覚で組んでいると、完成後に「あ、ここ露出するのか」と後から気づく部分も多いです。逆にとても凝ったディテールなのに完成後には完全に見えなくなる部分もあります。なので仮組みを何度も繰り返し、露出部分の処理漏れがないようにチェックしています。

 

 

この赤いパーツはヤスリなどの成形処理からはじまり、10色くらいの色の塗装、スミ入れ、デカール、3層コーティングします。段取りを考えると、このキットの中でも一番最初に工作を始め、仕上がるのは最後くらいになります。

 

左手グリップにマウントされるマグネットです。この部分は(誤飲防止とかの安全基準のためか?)半完成状態でキットに入っています。ですので加工に制限があります。小さいヤスリを使ったり、地道なマスキングで塗り分けしたり。そしてシールド本体への取付が少々ガタガタするので、ネジで固定します。

 

 

シールドのアーム類。本体にくらべて簡易なディテールでしたので、面を整理してメタルパーツを追加。

 

 

可動軸はかなりキツめの設定になっています。これはときどきカジってしまう、分かりやすく言うとプラ同士が溶着してしまうことがあります。同じように扱っていてもカジるときとカジらないときがあります、気温や湿度なのか、プラの経年変化なのか、僕も原因はわかりません。というわけで一度でもカジッた場合、またはいかにもカジリそうな場合は、対策をします。ここでは高粘度のデフグリスを塗布しました。20年くらいこの方法でトラブルなしです。

それから、シールド下端に左手グリップがありますが、マグネットだけで十分保持できます。なのでグリップは使用しなくてもOK、すいでに左手のポージングの自由度をもたせることができます。

 

 

面が広くノッペリとしたデザインのシールド。キットでは細かいディテールが追加されていて、それらをさらにコントラストを強めるような加工を行いました。

 

 

シールドが完成しました。

 

 

 

ここからサーベルの製作です。

サーベルは3本あります。そのうち1本(右端)がLED発光内蔵サーベルです。発光サーベルだけは金型もディテールも素材も違います。特に素材はガンプラではあまりみかけない、なにかの繊維を織り込んだような不思議な硬さがありました。そのため加工や塗装の感覚がだいぶ違ったのですが、できるだけ3本が揃うようにしました。

 

 

LED&電池内蔵のサーベルは半完成品状態でキットに入っています。電池の交換は簡単です。スイッチもスライドするだけのシンプルなもの。

 

頭部や胸部の発光は難解でしたが、サーベルは直射でシンプル。しかしビームの透明パーツは光を反射する効率が悪いです。ビーム部分は加工や塗装の難しい素材ですが、少しでも発光効率を良くするために、表面処理や塗装を施していきます。

 

 

光が通る断面が荒れていて光量ロスになるので、なめらかに整面しロスを最小限に抑えます。ビーム部分のヤスリがけと塗装。写真右はLED発光はしていません、天井の普通の蛍光灯の光を拾ってるだけです。無加工と加工後で光の反射率が大きく改善しているのがわかると思います。

 

LED発光。キレイに光るようになりました。

 

 

3本のサーベルのうち、中段だけLED発光しています。上段サーベルは無発光ですが、最適化したので光を拾ってます。下段サーベルはノーマル無加工であきらかに集光率低いです。発光効率を大幅に改善できたとおもいます。

 

 

発光部の改造が終わったら、表面処理に入ります。

 

 

 

ここからコアブロックの製作です。

コアブロックは上半身の構造体も兼ねているので、加工は控えめにして強度を優先させています。完成後は完全に隠れてしまいますが、塗り分けやディテールアップ等を行いました。

 

 

 

つづいて変形式コアファイターです。

基本的な変形構造は近年のコアファイターと同様です。しかし機種のスライド可動が独特で、内部構造を知らないと変形が難しい(知っていても難しい)。簡単スムーズに変形でるように、可動部分の加工とグリスアップを行いました。

 

 

 

 

キャノピーフレーム塗装、メタルパーツ装着、垂直尾翼の白塗り分けなどなど。

 

 

ミサイルランチャーは組み立ても可動もキツキツなので、調整してあります。

 

ランディングギアもスライド収納可能。

 

変形してコアブロックに。それから、簡易なものですがコアファイター用ディスプレイベースをお付けします。

 

 

パーフェクトグレード・アンリーシュド RX-78 ガンダム 完成しました♪

 

 

 

 

制作写真の一部は、過去の制作から流用している場合があります。なぜかというと、制作に夢中になると写真を撮り忘れることが多いからです。また製作工程の時間軸が前後する場合もあります。できるかぎり制作風景をわかりやすくしたいので、そういった処理をする場合がありますことをご了承ください。

今回の制作で使用したカラーセットとメタルパーツセットを【ぷらもぷらす】で販売してます。デカール購入希望の方は直接メールください。

最後まで観て頂いてありがとうございました。 みなさんの感想やリクエストが僕の製作の励みになっています。 よろしかったら気軽にメールなどくださいませ。

みなさまに、楽しい模型ライフを!