MG 1/100
MSA-0011[Ext]
Ex-Sガンダム Ver1.5

作品番号 V27

 

 

制作依頼を頂いておりました、MG Ex-Sガンダム Ver1.5 が完成しました。「MGやPGを含めた全ガンプラの中で最高のキットは何?」と聞かれたら「ダントツでこのキット」と答えます。

こちらに大きい写真を掲載しました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ここから制作風景です

 

このキット、販売前は「Ver2.0」と噂されていましたが、実際に販売されたパッケージには「Ver〇〇」等の表記はありませんでした。また内容がフルモデルチェンジではなく「旧キット+追加ランナー」という構成であるため、一般的に「Ver1.5」と呼ばれるようになったみたいです。なので、2003年発売の旧キットをVer1.0、2019年発売の本キットをVer1.5と表記しています。

というわけで今回の制作では70%くらいが過去に作ったMG Ex-S (2003年版)やMG ディープストライカーを踏襲した制作内容となっています。もちろん最新の技術と素材を使ってブラッシュアップしています。特に連射式スマートガン、キースフェリングスプリッター塗装、デカールなどが新規アレンジになりました。

 

※関連する制作物のリンクをこのページの最後に掲載しましたので参考にしてください。

※撮影用のカメラが制作期間の途中で壊れてしまいカメラを買い替えたので、色合いの合わない写真が混在していますことをご了承ください。

 

 

パーツ構成はVer1.0(2003年版)がほぼまるごと全部入っているようです。ランナーはA〜Sです。

 

Ver1.5(2019年版)の追加ランナーはXA〜XKです。

 

 

まずは頭部です。

左がVer1.0、右がVer1.5。小型化されてディテールが増えています。

 

 

「インコム」のロゴは、時期や設定でいくつものパータンがあります。1/100スケールの頭部インコムはかなり小さいので、そのままデータを作っても印刷で潰れてしまうことも。なのであらかじめ数パターンを作り、実際に印刷していちばんバランスの良いデカールを採用します。

 

基本的な工作をコツコツと重ねたので詳細な写真がありませんが、やはりかなりの時間がかかりました。

 

 

胸の円形ダクトが貫通になりました。イエローの成型色は、やや赤みと彩度が上がった色になりました。

 

胸のフェアリング。以前は大判デカールを貼っていましたが、アンテナ等のディテールが増えたので小さいコーションに変更。

 

 

トリコロールの赤は、リファイン版の青に変更になりました。またコアファイターの下半分がボリューム増大しています。

 

この周辺はVer1.0のノウハウがそのまま適用できるので、スムーズに進んでいきます。

 

今回はフレームの塗り分け色を増やしました。

 

胸元のVMsAWrsのロゴ。

 

VMsAWrsのロゴも沢山のバリエーションがあります。

 

スケールや色合いなど考慮して、ロゴのバランスを取っていきます。

 

 

ヘッドの位置も良いようです。

 

 

黄色のダクトパーツが色分けになりました。オレンジ色の成型色が違うのは意図的なものか、年代差による材料のバラツキなのか。ガンプラの成型色って数年くらいで違う色合いになったりしますので。

 

 

この機体は赤と黄色という確定色があるので、その中間になるオレンジの色味のバランスが難しかったです。なんどかテスト塗装を行い、わずかに彩度明度を落としたところで良い感じに決まりました。

 

 

リアアーマー。基部のパーツは新規になっています。明確な違いがわからないのですが、改善されているという信頼はできそうです。ウイング前縁が別パーツになって、塗装もディテールもハッキリできるので嬉しい。

 

以前のデカールを元にしてますが、ほぼ全部に手を入れたデカールです。

 

 

肩フレームのパーツ構成はVer1.5と同じ。絶対に加工してはダメな箇所と、加工が必要な箇所があります。解析済みなのでスムーズに進みます。

 

 

フックの抜きの限界点を整形。

 

 

ABSパーツは金型劣化で歪みが強いです。合わせ面をキレイにしたり、スナップフィットを解除したり。こういう加工は全身に行っています。

 

 

左がVer1.0、右がVer1.5。ここは意図的に成型色を変えたようです。右のほうがセンチネルらしい色合いですね。

 

 

パネルがスライドするようになったので、それに合わせてデカールも調整しました。

 

 

胸のVMsAWrsと肩のVMsAWrsは、大きさに合わせて微妙に違うバランスにしてあります。

 

キースフェリングスプリッター塗装も、スライドしてもバランスが崩れないように調整。

 

後付のスライド機構のせいか少し動きが悪かったので、スムーズにスライドするように調整。

 

 

 

 

肩上のウイングは旧パーツで合わせ目があったり、新規パーツで色分けされていたりと、新旧が混在しています。Gクルーザーに変形するときの整合のため、大きくアレンジができない部分なので、最小限のアップデートにしたようです。

 

 

もっとも変更の多かった上半身が完成しました。

 

 

腕はVer1.0そのまま。よく出来た腕なので問題ないです。次にアップデートするとしたら、青六角部分のスライドかな。フレームの塗り分け色を増やしました。

 

プロペラントタンクへのアタッチメント。重量物を保持するには構造的に無理があり、まちがいなく垂れてくるので、ベストプロポーションでネジ固定しました。

 

 

GFFのEx-Sも参考にしています。今回は赤の差し色を追加しました。

 

 

先端のオレンジのパーツは新規になったのですが、どこが変更になったか分からなかったです。もしかしたら成型色の変更だけかも。

 

プロペラント本体はVer1.0そのままのパーツ構成。センチネルブルー濃淡2色の新規調色、デカールのアレンジなどを行いました。

 

 

 

腰のビームカノン。以前は白一色のモナカ割でしたが、青白の成型色になりました。嬉しい変更。

 

合わせ目が段差モールドになっているので、工程によって組立・分解ができる。そのおかげで最終的な仕上がりもグッと良くなります。

 

 

塗り分け色を増やし、メタルパーツの装着など行いました。

 

 

 

足の制作です。

ヒザ裏のビームサーベル。数色で塗り分けを行いました。

 

 

左がVer1.0で一体成型の2パーツのモナカ割り。右がVer1.5でフレーム+赤パーツのパーツ構成、合わせ目はディテールで目立たなくなりました。

 

赤の成型色はかなり彩度が落ち着いた感じになってます。塗装する場合、赤の彩度を上げるか落とすかは、バランスや好みで判断するのが良いと思います。

 

 

ヒザのインコムのロゴ。やはりスケールや面構成によってロゴをアレンジする必要があります。

 

 

マズルをPPアポジに変更。開閉機構はパーツが歪むくらい硬かったので、調整しました。

 

 

カメラ買い替えのため、色味が安定してなくてスミマセン。

 

 

ふくらはぎ周辺は塗り分け色を増やしたり、ダクトのスリットを掘り起こしたりしました。

 

 

テールスタビライザー。左右計4つのマズル(?)はPPロングアポジ1.5mmに変更。塗り分けを増やし、デカールも新規作成。

 

スタビ先端のアンテナは、プラ材やメタルパーツに置き換えました。

 

 

テールスタビマウント周辺。変形のために複雑な構成になっていますが、硬めのABSとラッチがあるので必要な固定力はあります。今回はMS形態固定なので、さらにネジ等を使って強固に固定。

 

 

ブースターパックは、ほぼ新規パーツになっています。中折れできるようになったのが大きい変更。あと白い部分が別パーツになったのも嬉しい。グレー数色、ペールグリーンメタリック、オフホワイト、エナメルなどで塗り分け。

 

ビームカノンはVer1.0のまま。合わせ目を消して、後ハメ加工して、塗り分け、メタルパーツ追加などなど。

 

 

ノズル内部はキットのままでも悪くないモールドになっています。ここではプラ材でブラケットを作り、PPノズルBとノズルCを内装しました。

 

Ver1.0はノズルの基部がポリキャップでポロポロと外れるのが難点でした。これがPCナシの直付けになりました。

 

 

ブースターパックが完成。

 

 

ここからビームスマートガンです。

キットをベースにして、連射式ビームスマートガンに変更します。

 

 

MGディープストライカーで制作したときのデータがあるので悩むことは少なかったのですが、やはり時間がかかりました。

 

ディープストライカーのときは腰ワキ溜めだったので、すこし短めにアレンジしました。しかし今回はリファイン設定画のように胸の前で水平持ちをさせるので、長めにアレンジ。また「銃・ブラケット・腹マウント」の関係で左右位置がほぼ固定になる、銃底から重心の長さは決まっているので、それに合わせて重心からマズルの長さを決めました。

 

 

カトキハジメさんのデザインは信頼できるのですが、宇宙戦でバイポットだけはどうしても違和感があるので、バイポットはオミットしました。

 

 

銃を本体にアタッチするブラケット。古い設計のため細かい調整を行いました。

 

 

 

シングルセンサーはVer1.0から不変。

 

 

マルチセンサーは一体整形だったものが、クリアパーツや白黒青など細かい分割になりました。

 

無塗装でもここまで色分けされるようになりました。

 

自由回転軸の変更、配色の変更、丸皿モールドとガラス製球面レンズ、などなど。

 

 

連射式ビームスマートガンも完成。

 

 

ディスプレイベース。実際には一番最初に制作を行いました。

 

全重量をここで支えるのでかなり強度が必要なのですが、そのためのフィットを摩擦とプラの可塑性に頼っているので、プラに非常に負担がかかっています。さらに金型劣化でハメ合わせも悪い。そのまま組むといずれ破損します。ここはスナップフィットの調整のレベルではなく、いったん完全にスナップフィットを解除して、自分の方法で固定したほうが良いです。

 

 

久々のEx-Sだったこともあり、他キットや書籍などできるだけ多くの資料を集めました。また、制作量が多く全部は掲載しきれなかったので、過去の制作風景も参考にしてください。

MG ディープストライカー
MG Ex-Sガンダム Gクルーザーモード
HGUC Ex-Sガンダム

 

大変お待たせしました、完成しました♪

 

 

 

今回の制作で使用したカラーセットを【ぷらもぷらす】で販売してます。デカール購入希望の方は直接メールください。
最後まで観て頂いてありがとうございました。 みなさんの感想やリクエストが僕の製作の励みになっています。 よろしかったら気軽にメールなどくださいませ。

みなさまに、楽しい模型ライフを!